先週は、ザラ場で3度27800円台にのせるが、売りに押され27400~27800円のもみあい
先週は、円安基調が続けば、28000円を目指す動きとしました。前週にFRB議長の発言を受け、利上げの停止期待が後退し、ドル高・円安の基調となりました。
一方で、日銀の総裁人事の方向が不透明であり、又、テクニカル的には過熱感もあるため、上下動となる可能性もあるとしました。
結果的に、6日(月)の27821円、7日(火)の27814円、10日(金)の27814円とザラ場での高値で27800円台をつけ、下値では8日(水)の27458円、9日(木)の27424円と27500円を2回下回り、週末、金曜の終値は27670円でした。
27400~27800円内で米国株式、為替の動きを受けての27800円水準では戻り売り圧力、27400円では押し目買いが入るという形で約500円幅の中での上下動の動きとなりました。
週末10日(金)は、前日の米国市場は10年債利回りが上昇し、アルファベットが前日に続いて大きな下げとなったことで、主要3指標そろって続落となりました。しかし、日経平均は朝方は、2月SQに絡んだ買いが先行し、一時△229円の27814円まで上昇し、その後は上値重く下値も堅く、狭い範囲でのもみあいとなり△86円の27670円で引けました。SQ値は27779円と終値は低く引けました。
先週は、決算発表も加わり、日銀総裁人事の行方、SQの週でもあり、上にも下にも動きにくい週でした。
週末の米国市場は、高安マチマチでした。米10年債利回りが上昇したことで、ハイテク株主体のナスダックは終日マイナスとなるものの、NYダウは△169ドルの33869ドルと3日ぶりに反発しました。シカゴの日経先物は▲65円の27585円でした。
今週は、基本は27400~27800円のレンジ。この中で個別株物色へ
今週は、日銀の次期総裁人事で、これまで候補として取り上げられることがなかった植田元審議委員が起用される方針が発表されたことで市場がどう織り込むか東京市場の動向が注目となります。
今週も重要イベントが国内も控えており、それを消化しながら様子見的な動きとなりそうです。海外では、14日発表の米1月消費者物価指数、15日発表の1月小売売上高と鉱工業生産、16日発表の1月住宅着工件数、17日に1月コンファレンスボード景気先行指数が注目となります。国内では、14日の10-12月期GDP、16日の12月機械受注と1月貿易統計が発表されます。
先週のチャートは、28000円を試す流れにあるとし、結果的には6日(月)に27821円まで上昇するものの、そこからは上げ幅を縮小しています。下げても27200円台にある75日移動平均線と200日移動平均線にサポートされる可能性が高いといえます。27200円を終値で切ってくれば、いったん調整の確率が高くなります。
(指標)日経平均
先週の動き
先週は、円安基調が続けば28000円を目指す可能性と、一方でテクニカル的には過熱感があるため上下にブレる展開としました。
週前半の6日(月)、7日(火)は、円安を受けて、ザラ場でも2日続けて27800円台にのせるものの、終値では上げ幅を縮小し、7日(火)は▲8円の27685円でした。その後は円安一服から円高にふれたことで、8日(水)は一時▲206円の27458円まで下げ、▲79円の27606円と続落し、9日(木)は米株の主要3指標の下げを受け、一時▲181円の27424円まで下げ、終値は▲22円の27584円でした。週末は2月SQに絡んだ買いで△229円の27814円まで上昇しましたが、ここから上値重く、引け値は△86円の27670円で引けました。SQ値は27779円と終値は低く引けました。
今週の見通し
今週は、日銀総裁の後任人事で予想外の植田元審議委員が起用される方針となり、株式市場がこれをどう織り込むかとなります。あとは、米国株と為替の動きをみながら日米ともに発表される重要イベントを消化することになります。先週は、28000円に向かう流れの中で2月7日に27814円まで上昇し、ここで上値が重くなっていす。今週も27400~28000円のレンジを想定します。
(指標)NYダウ
先週の動き
先週は、先週末のFRBによる利上げ停止期待が後退し、それにつれて長期金利が上昇し、株価は軟調な動きが想定されました。
週始めは、▲34ドルと3日続落し、7日(火)はパウエル議長の「インフレ鈍化が始まっている」という表明から△265ドルの34156ドルと大幅反発するものの、8日(水)は▲207ドル、9日(木)は▲249ドルの33699ドルと続落しました。週末10日(金)は、米10年債利回りが上昇したことで、ナスダックは▲71Pの11718Pと下げるものの、NYダウは△169ドルの33869ドルと3日ぶりに反発しました。結局、レンジの中での上下動となっています。
今週の見通し
今週は、FRBがインフレ指標として特に注目している消費者物価指数や小売売上高などの経済指標の発表があります。また、3日に発表された1月雇用統計など雇用関連指標が想定外に強く、労働市場の逼迫継続が示され、FRBの一部の高官は一段の金融引締めが必要との考えを示しており、パウエル議長は今後、労働市場が弱まると見ていますが、強い状態が続けば利上げの長期化となり、また、JPモルガンのダイモン最高経営責任者は、インフレを巡り鈍化宣言をするのは時期尚早と発言しており、物価圧力が想定通り緩和しなければ、FRBはさらなる利上げに踏み切る可能性もあります。そうなると株価にはマイナスとなります。
今週は、重要な経済指標の発表がありますので、結果によって一喜一憂する相場となりそうですので、結果をみて動くことになります。
(指標)ドル/円
先週の動き
前々週末の2月3日(金)に利上げ停止が期待されていたものの、FRB議長の発言で利上げ停止期待が遠のいたことが、先週も続き6日(月)には132.90円までドルが買われ円安基調が続き、7日(火)は一服となって130.48円まで円高となりました。
しかし、その後は130~132円台のもみあいとなり、週末の10日(金)は、日銀の後任総裁人事で想定されていた雨宮副総裁ではなく、植田元審議委員の起用で政策修正を織り込んで130.58円まで下げていましたが、2月ミシガン大学消費者信頼感指数が予想を上回ったこともあり、131.60円まで上昇し、131.43円で引けました。
今週の見通し
今週は、1月消費者物価指数や生産者物価指数といった重要インフレ指標の発表を控え、インフレが高止まりし、FRBの利上げが長期化するとの警戒感から米金利が上昇し、ドルが強含む可能性があります。又、1月の日本の貿易赤字は昨年比より大きく増大しており、ドル高を支える要因となっており、円安基調の可能性が見込まれています。129~133円のレンジを想定。
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