6日の黒田総裁発言が上抜けトリガーに
【注目ポイント】逆三尊[ヘッド・アンド・ショルダーズ・ボトム](月足チャート)
【上値ターゲット①】「135.220円」(02年1月)
【上値ターゲット②】「147.710円」(98年8月)
【留意点】『知ったら仕舞い』(=Sell the fact.)
【トレードアイデア】「ストップロス/OCO/トレールストップ」を考慮した「打診買い」「押し目買い」
4月半ば以降、上下往って来いの「ボックス型保ち合い」(=ボックス圏相場、図1黄色四角枠)が継続していた米ドル/円ですが、今週6日、黒田日銀総裁によるハト派スタンス継続意思が改めて示されたこともあり、米ドル/円相場は「ボックス型保ち合い」の上値抵抗線を上抜け突破する動きとなりました。足もとでは、02年2月以来20年4カ月ぶりの水準となる134円台ミドル付近での推移となっています。
図1の各メルクマールを見ると、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足を上抜ける“好転”となっていること、3) ローソク足の下方に青色雲(=サポート帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIの乖離が拡大し、ADXが横ばい推移となっている(上図赤色点線丸印)ことから、米ドル/円・日足チャートは、上昇トレンド継続を示すチャート形状であると判断します。
その他メルクマールでは、ⅰ) ローソク足がBB・+1σラインと同・+2σラインの間を推移する“上昇バンドウォーク”となっていること、さらには、ⅱ) BB・±2σラインが拡張する“エクスパンション”が示現していることを合わせると、今後の米ドル/円は、もう一段の上値切り上げとなる蓋然性(がいぜんせい)が高そうです。
よって、当面の米ドル/円は下値しっかりかつ上値切り上げの相場付きとなることが予想されることから、足もとでは「打診買い」とともに、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MA(≒130.000円、上図Ⓐ緑色線)付近までの下押しを想定した「押し目買い」が奏功しそうです。
14-15日の米FOMC後の動きには要注意!
そんな中、チャートのタイムフレームを月足に替え、相場の俯瞰図を見てみると、まさに現段階が歴史的な水準にあることが改めて認識できます。米ドル/円・月足チャート(図2)をご覧ください。
図2の月足チャートからも分かる通り、米ドル/円・月足チャートでは『逆三尊』(ヘッド・アンド・ショルダーズ・ボトム)の形状をしていることが視認できます。その「ネックライン」である「125.000円」を4月時点で上抜け突破(図2黄色矢印)していることから、次なるターゲットである「135.220円」(02年1月、“21世紀最高値”)は言わば射程圏内にあると見て良いでしょう。
今後の材料によっては、一旦の“ガス抜き/修正”を伴う下落フローの可能性も十分考慮する必要があるものの、チャートのパターン分析をベースに勘案すると、ジグザグと推移しながら上値を切り上げ、98年8月に付けた「147.710円」に向けた動きも、遠からず上値ターゲットとして視野に入りそうです。
当該水準については「あり得る水準」との認識を持ちつつ、今後も引き続き日米金融政策スタンスの相違(乖離)をベースとする相場付きが継続しそうです。
次週14-15日の米FOMC後の『知ったら仕舞い』(=Sell the fact.)の動きにも留意しつつ、適宜ストップロスオーダーやOCO注文、またはトレールストップを使いながら米ドル/円のトレード戦略を構築するのが得策と言えるでしょう。
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