今週は、基本はＮＹダウ、ナスダックの底打ちの確認が必要

先週は、ロシア問題、米国株の軟調さを受けて26427円で引ける

先週の予測では、ゴールデンウィーク中に、ＦＯＭＣの結果を受けて米国市場は乱高下となったものの、週末6日（金）の日本市場は、前場こそ一時26543円まで下げましたが、後場には△254円の27072円まで上昇して、終値は△185円の27003円と堅調な動きとなって27000円台を回復して引けました。
ロシア問題もあり、世界的景気の先行き不透明さの中で、日本株は一定の底堅さをみせたことで、日経平均の予測を27000円をはさんだ±500円としました。
但し、9日（月）は、ロシアの戦勝記念日を迎えてプーチン政権の出方によっては再び波乱相場のリスクも意識されるとしました。又、日米のチャートは連動しており、米国株式はまだ底値を確認しておらず、日本株式の上昇は当面おあずけとなるとしました。
日経平均は、昨年9月の高値30795円からの調整で6ヶ月後の3月9日に24681円まで下げて戻りに転じましたが、3月25日の28338円を戻り高値にして軟調な展開が続いており、ここをぬけない限り、好転相場にならないとしました。
そこでは、目先は26500～27500円のレンジを想定しましたが、結果的にはこのレンジの下限26500円を9日（月）に一気で割れて、26309円まで下げ、さらに12日（木）には25688円まで下げましたが、週末の13日（金）は円安を受け、一時△731円の26479円まで大幅反発し、引け値は△678円の26427円となりました。先週のオプションＳＱ値は25951円でした。
結果的には、チャートの形はまだ確定とはいえませんが、3月9日の24681円に対する２番底をさぐる動きとなっています。
先週の5月9日（月）は、ロシアの戦勝記念日と原油の1バレル＝110ドルを嫌気し、▲684円の26319円と2ヶ月ぶりの安値水準となりました。
10日（火）は、前日のＮＹダウが▲653ドルやＳ＆Ｐの1年2ヶ月ぶりの安値を受け、日経平均は一時▲545円の25773円まで下げましたが、その後、下げ幅を縮小し、終値は▲152円の26167円でした。
11日（水）は、前日の米国でＮＹダウは4日続落でしたが、Ｓ＆Ｐとナスダックが反発したことで、日経平均は△123円の26290円まで上昇し、△46円の26213円で引けました。この日の引け後の米国株式は4月消費者物価指数が市場予想を上回ったことで、３指標そろって大幅下落となりました。
これを受けて12日（木）の日経平均は、一時▲525円の25688円と大幅下落となりましたが、終値では▲464円の25748円でした。
週末の13日（金）は、これまでの大幅下落と円安への反動から一時△731円の26479円まで上昇し、終値は△678円の26427円でした。

週末13日（金）の米国市場は、パウエル議長が予定通りの利上げができない可能性に言及したことで、積極的な金融引締めに対する警戒感が後退し、3指標は大幅高となりました。
ＮＹダウは△465ドルと7日ぶりの反発、ナスダックは△434P、Ｓ＆Ｐは△93Pと6日ぶりの反発となりました。シカゴ日経先物は△285円の26675円でした。

今週は、基本はＮＹダウ、ナスダックの底打ちの確認が必要

先週末は、円安と時間外の米株先物の上昇、さらに米長期金利の一服を受けて、買い戻しを中心に買いがグローズ株（成長株）に入り、△678円の26427円と大きく上昇しました。
しかし、目先想定していた26500～27500円のレンジを大きく切って下げたため、レンジの下限に接近しただけで終わりました。
下降トレンドを脱するには至っておらず、まずは4月21日の27580円を上にぬける必要があります。本格的な戻りに入るには3月25日の28338円を突破する必要がありますが、戻り一服からのもう一段の調整の可能性にも注意が必要です。
ただし、東証全体のカラ売り比率は高く推移しており、いったん下げてもカラ売りの買い戻しで株価を押し上げる可能性がありますが、それで終わると3月9日の24681円に対する２番底を探る展開ということになります。どこまで下げるかは米国株次第となります。米国株のチャートは、調整入りを鮮明にしています。
ＮＹダウは高値から15.5％、ナスダックは31.5％下落しており、テクニカル的には、いったん底打ちしてもおかしくないところです。日本株の上昇のカギは米国株が握っていますいので、今は2段下げに突入している米株式（特にＮＹダウとナスダック）の底打ち反転を待つのが基本となります。少なくとも日経平均は25日移動平均線を突破するのを確認することがポイントです。

本日16日(月)は、寄り付きは、前週末の米国株式市場で主要３指数の大幅高を受け、買い優勢で始まりました。しかし買い一巡後は、いったん上げ幅を縮小し、時間外取引で米株価指数先物が下げに転じ、また午前に発表された中国4月経済指標の予想以上の悪化が重しとなり、前場終盤には26438円まで上げ幅を縮小しました。その後、持ち直しましたが戻りは限定的で、引けにかけては26500円近辺でもみあい、△119円の26547円で引けました。

(指標)日経平均

先週の動き

先々週は、ゴールデンウィークで5月2日（月）6日（金）のみの営業で、前週末4月29日（金）の米国市場で３指標の急落を受け、シカゴ日経先物が▲140円の26730円となっていたことで、2日間の営業日のため26500～27500円のレンジを想定しました。
結果的は、ＦＲＢの強い金融引締めへの懸念を背景にインフレへの不透明感、米株式が安値更新する動きとなっていたことで、日経平均は想定レンジの下限26500円を大きく下回る25688円まで下げて週の終値は26427円で引けました。

今週の見通し

チャートをみると、3月9日の24681円を安値に3月25日の28338円の戻り高値からの下落となっており、12日に25688円まで下げて反発しました。目先は4月21日の27580円ですが、ここまで戻らず再下落となれば、3月9日の24681円に対する2番底を試す可能性があります。その場合は、25000～25500円水準となりそうです。

　

(指標)NYダウ

先週は、ＦＲＢによる積極的な金融引締めへの警戒が続く中、9日（月）は10年債利回りが一時3.20％まで上昇し、３指標そろって大幅続落となり、ＮＹダウは3日続落、Ｓ＆Ｐは1年2ヶ月ぶりの安値となりました。
10日（火）は、ＮＹダウは▲84ドルと4日続落で高安マチマチ。11日（水）は、強い消費者物価指数を受け、３指標そろって大幅下落し、ＮＹダウは▲326ドルと5日続落となりました。12日（木）は、高安マチマチながらＮＹダウは▲103ドルと6日続落し、週末の13日（金）は、パウエル議長が予定通りの利上げができない可能性に言及したことで、積極的な金融引締めに対する警戒感が後退し△466ドルの32196ドルと7日ぶりの大幅上昇となりました。
今週は、発表が予定されている小売売上高や小売企業の決算などをきっかけに、いったん反発に転じるどうか注目となります。来年は景気後退するとの見方からリスク資産を減らす動きが売り圧力となってＮＹダウは4日続落となりましたが週末は大きく反発しましたが、これが続くかどうかとなります。そろそろ落ち着くところですが、相場を支えてきたＦＲＢの過剰な流動性がなくなることは、方向感を探る展開へとなりそうです。

　

(指標)ドル/円

先週の動き

先週は、週始めの9日（月）は、ＦＲＢによる積極的な金融引締めによる警戒感が続く中、10年債利回りが一時3.2％まで上昇したことで、一時、ドルも131.33円まで買われましたが、ナスダックが大きく売られ、ＮＹダウも▲653ドルの32245ドルと3日続落となりました。ここで為替も一服となって130円をはさんだもみあいとなっていましたが、12日（木）には10年債利回りが低下し、ドルも128.3円まで下げましたが、週の終値は買い戻され129.28円でした。

今週の見通し

先週は、ドルは目先のピークとなって一服しましたが、ＦＲＢは政策金利の引き上げを通して金融正常化を進めていくことから、ドル買いは継続することになります。
今週、発表される5月ＮＹ連銀製造業景気指数、4月小売売上高などが市場予想を上回れば長期金利は底堅く推移することになりドルは下げ渋ることになります。
　

　

「GoTo柴田罫線　巣篭もり投資…短期（約1～3ヶ月）でゆっくり10％の収益を！」