[資源・新興国通貨10/11~15のポイント&注目通貨]カナダドル/円は一段と上昇する可能性も!?

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最新投稿日時:2021/10/11 13:29 - 「[資源・新興国通貨10/11~15のポイント&注目通貨]カナダドル/円は一段と上昇する可能性も!?」(八代和也)

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[資源・新興国通貨10/11~15のポイント&注目通貨]カナダドル/円は一段と上昇する可能性も!?

著者:八代和也
投稿:2021/10/11 13:29

今週のポイント

米WTI原油先物は8日、一時1バレル=80ドル台へと上昇し、約7年ぶりの高値をつけました。原油はカナダの主力輸出品のため、原油価格の上昇はカナダドルの支援材料です。原油価格が一段と上昇すれば、カナダドル/円は上値を試す展開になりそうです。

カナダドルと同様、原油高はメキシコペソにとって支援材料と考えられます。一方で、米長期金利(10年物国債利回り)が足もとで上昇しており、それが新興国通貨であるメキシコペソの重石となっています。原油高が一段と進んだとしても、米長期金利が上昇すれば、メキシコペソ/円は伸び悩むとみられます。

中国恒大集団(中国の不動産開発大手)に関する報道には要注意です。社債の利払いが履行できないなどして中国恒大集団をめぐる懸念が市場で高まれば、リスクオフ(リスク回避)の動きが強まる可能性があります。その場合、豪ドル/円や豪ドル/米ドル、NZドル/円やNZドル/米ドルは軟調に推移しそうです。

トルコリラは、エルドアン・トルコ大統領の言動に注意が必要かもしれません。8日に関係筋の話として「エルドアン大統領は、カブジュオールTCMB(トルコ中銀)総裁への信頼を失っている」と報じられました。TCMBが9月まで利下げしなかったことにエルドアン大統領は不満だとのこと。

トルコ大統領府通信局長はこの報道を否定したものの、エルドアン大統領のこれまでの行動をみれば、カブジュオール総裁の解任もあり得ます。

エルドアン大統領は「金利を下げれば、インフレ率は下がる」を持論とし、以前からTCMBに対して利下げを要求。この要求に従わないとして、2019年7月以降、TCMB総裁を3人解任したからです。

もしカブジュオール総裁が解任されれば、市場ではTCMBの独立性をめぐる懸念が一段と高まり、トルコリラには強い下押し圧力が加わるとみられます。

今週の注目通貨ペア①:<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.04000NZドル~1.06500NZドル>

RBA(豪中銀)は5日の会合で政策金利を0.10%に据え置くことを決定。声明では、「利上げの条件は2024年まで満たされない」との見通しを示しました。

一方、RBNZ(NZ中銀)は6日の会合で、政策金利を0.25%から0.50%へ引き上げました。声明では、「時間とともに金融刺激策のさらなる解除が予想される」とし、追加利上げを示唆しました。

RBNZの利上げは豪ドル/NZドルの下押し要因(NZドル買い材料)と考えられるものの、RBNZの政策金利発表以降、豪ドル/NZドルは堅調に推移しています。6日のRBNZ会合での利上げは市場にかなり織り込まれていたため、材料がいったん出尽くしたことからNZドルが売られたと考えられます。

豪ドル/NZドルは目先、引き続き底堅く推移するかもしれません。豪州の9月雇用統計(14日発表)が良好な結果になれば、豪ドル/NZドルは200日移動平均線(11日時点で1.06600NZドル)に向かって上がる可能性があります。

今週の注目通貨ペア②:<カナダドル/円 予想レンジ:88.000円~91.200円>

カナダドル/円と米WTI原油先物(日足終値。2021/1/4~10/8)
カナダドル/円と米WTI原油先物(日足終値。2021/1/4~10/8)出所:リフィニティブより作成

カナダドル/円は8日、一時89.990円へと上昇。7月6日以来、約3カ月ぶりの高値をつけました。

カナダドル/円が上昇している背景として、原油高が挙げられます。原油価格の代表的な指標である米WTI原油先物は8日に一時1バレル=80ドル台へと上昇し、2014年11月以来の高値を更新。世界経済の回復によって原油の需要が増加するとの観測やOPECプラスが増産幅を拡大しなかったことが、最近の原油高の主因と考えられます。OPECプラスは4日に閣僚級会合を開き、7月に合意した「毎月日量40万バレルずつ増産する」との方針を再確認しました。

カナダの9月雇用統計(8日発表)の良好な結果もカナダドル/円の支援材料です。カナダの雇用統計の結果は失業率が6.9%、雇用者数は前月比15.71万人増。失業率は市場予想通りだった一方、雇用者数は市場予想の6.50万人増を上回りました。

原油高やカナダの雇用統計の良好な結果に引き続き支えられ、カナダドル/円は一段と上昇する可能性があります。カナダドル/円の目先の上値メドとして、91.121円(5/28高値)が挙げられます。

八代和也
マネ―スクエア シニアアナリスト
配信元: 達人の予想

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