米ドル/円、重要線上抜け突破となるか

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最新投稿日時:2021/09/24 10:09 - 「米ドル/円、重要線上抜け突破となるか」(津田隆光)

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米ドル/円、重要線上抜け突破となるか

著者:津田隆光
投稿:2021/09/24 10:09

引き続き“グレーリノ”には要注意!?

米ドル/円・日足・複合チャート
米ドル/円・日足・複合チャート出所:マネースクエアFXチャート

【注目ポイント】BB・+2σライン(≒110.444円)を上抜け突破するか否か
【見通し①】同ライン上抜け突破なら、「111.000円」付近までの上昇も視野
【見通し②】同ライン上値抑制なら、「109.260円」付近までの下落

今般の米FOMCにおいて、その金融政策スタンスが市場に“タカ派”と捉えられたこと(=米長期国債利回りの上昇→日米金利差の拡大→米ドル高・円安フロー)、さらには、足もとの懸念材料であった中国恒大集団(エバーグランデ)に関する信用不安の一時後退(=リスク選好の円安フロー)もあり、本稿執筆(24日午前8時)時点の米ドル/円は、今月8日の高値レートである「110.409円」に迫る動きとなっています。

上図の各メルクマールを見ると、1) 21日MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足を上抜ける“好転”シグナルが示現しつつあること、3) BB(ボリンジャーバンド)・±2σラインが21日MAに対して拡張する“エクスパンション”が示現しつつあること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして、5) DMI(方向性指数)で、+DIと-DIが接近し、ADXが右肩下がり推移となっている(上図青色点線丸印)ことから、米ドル/円・日足チャートでは、レンジ相場形成時の反発フローの時間帯であると判断します。

喫緊の注目ポイントは、BB・+2σライン(≒110.444円、上図黄色矢印)をローソク足が上抜け突破するか否か。

筆者が予想する、今後の見通しは以下の通りです。(見通し①、②)


[見通し①]
これからの時間にかけて、仮にBB・+2σラインをローソク足が終値ベースで上抜け突破場合は、「上値抵抗線(レンジ上限)突破」→「もう一段の上値トライ」となりそうです。そのケースでは、遅行スパンの“好転”やBB・±2σラインの“エクスパンション”も伴いながら、8月11日時高値レートである「110.757円」(上図Ⓐ水色線)付近までの上昇フローとなりそうです。同タイミングで、「+DI>-DIの乖離拡大」および「ADXの右肩上がり推移」が確認できた場合は、心理的水準である「111.000円」付近までの上値切り上げも視野に入れるべきでしょう。

[見通し②]
一方で、ローソク足がBB・+2σラインで上値を抑制される動きとなった場合は、「上値抵抗圧力の増大」→「一旦の下押しフロー」となりそうです。そのケースでは、約1カ月間における市場参加者の平均水準である21日MA(≒109.850円)割れも伴いながら、下値支持線として機能するBB・-2σライン(≒109.260円、上図Ⓑ)付近までの下落も視野に入れるべきでしょう。当該フローにおける当面の米ドル/円の“主戦場”(コアレンジ)は、BB・±2σライン内のゾーンである「109.260~110.444円」となりそうです。


今後の米ドル/円は、各国の政治(/選挙)情勢や中央銀行の金融政策スタンス、さらには、引き続き市場における“グレーリノ”(灰色のサイ)※となっている中国の信用不安問題の顕在化等がその動意となりそうです。(※グレーリノ:大問題に発展する可能性が高いにも関わらず、比較的軽視されがちな材料のこと。⇔ブラックスワン)

津田隆光
マネースクエア チーフマーケットアドバイザー
配信元: 達人の予想

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