今週のポイント
RBNZ(NZ中銀)は18日に政策会合を開きます。会合では0.25%の利上げが決定されるとみられ、声明や金融政策報告の内容に注目。それらの内容にNZドル/米ドルやNZドル/円、豪ドル/NZドルが反応すると考えられます。
カナダの7月CPI(消費者物価指数)が18日に発表されます。BOC(カナダ中銀)は7月の政策会合で量的緩和を縮小。市場では10月の会合で量的緩和は一段と縮小されるとの観測があります。CPIが市場予想(本校執筆時点で前年比3.4%)を上回る結果になれば、その観測が一段と高まってカナダドル/円の支援材料となりそうです。
トルドー・カナダ首相は15日、「下院を解散し、9月20日に総選挙を実施する」と表明しました。カナダドル/円は今後、各種世論調査の結果にも反応する可能性があります。
TCMB(トルコ中銀)は12日の会合で政策金利を19.00%に据え置きました。エルドアン・トルコ大統領の利下げ要求にTCMBが応じなかったことは、トルコリラ/円の支援材料となりそうです。トルコリラ/円は目先、底堅く推移する可能性があります。ただし、エルドアン大統領の言動には注意が必要でしょう。エルドアン大統領は「金利が下がればインフレ率は下がる」が持論であり、TCMB総裁を2019年7月以降3人解任しているからです。
今週の注目通貨ペア①:<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.03000NZドル~1.06000NZドル>
NZの4-6月期CPI(消費者物価指数)は前年比3.3%と、2011年7-9月期以来の強い伸びを記録。RBNZ(NZ中銀)のインフレ目標(1~3%)を上回りました。また、NZの4-6月期失業率は4.0%と、1-3月期の4.6%から大きく改善(低下)し、2019年10-12月期以来の低水準となりました。
RBNZの政策金利は16日時点で0.25%。CPIや失業率の結果を踏まえると、RBNZは18日の政策会合で0.25%の利上げを決定するとみられます。市場は0.25%の利上げを織り込んでおり、その通りの結果になれば声明や金融政策報告の内容、とりわけRBNZの政策金利見通し(RBNZはどの程度の利上げを想定しているのか)に注目です。
市場では、RBNZは政策金利を21年末までに1.00%へと引き上げ(8月、10月、11月に利上げ)、22年末までに1.50%へと引き上げるとの見方が有力。利上げ継続への期待が大きいだけに、声明や金融政策報告がタカ派的な内容にならなければ、失望感からNZドルが売られる可能性があります。その場合、豪ドル/NZドルは上昇しそうです。
今週の注目通貨ペア②:<メキシコペソ/円 予想レンジ:5.400円~5.600円>
BOM(メキシコ中銀)は12日の政策会合で0.25%の利上げを決定。政策金利を4.25%から4.50%へと引き上げました。利上げは2会合連続。0.25%の利上げの決定は3対2の賛成多数でした(2名は据え置きを主張)。
BOMは今回インフレ見通しを6月時点から上方修正し、また「インフレのリスクバランスは上向きに傾いている」と指摘。これらは追加利上げを示唆するものと言えそうです。
【インフレ見通し】
いずれも前年比、( )は6月時点の見通し
<総合CPI(消費者物価指数)>
2021年10-12月期:5.7%(4.8%)
2022年10-12月期:3.4%(3.1%)
<コアCPI>
2021年10-12月期:5.0%(3.9%)
2022年10-12月期:3.3%(3.2%
BOMが2会合連続で利上げを行い、さらに追加利上げを実施する可能性がある一方、米FRBやECB(欧州中銀)、日銀は政策金利の据え置きを続けるとみられます。BOMと主要国中銀の金融政策の方向性の違いがメキシコペソ/円を下支えしそうです。
原油価格(米WTI原油先物など)の上昇が加われば、メキシコペソ/円は5.597円(7/2&5高値)に向かって上がる可能性があります。
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