“往って来い”の相場付きとなりそう
【注目メルクマール】21日エンベロープ(乖離率:1%、2%)とATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)
【見通し1】「86.720~88.470円」を“主戦場”とするレンジワーク
【見通し2】「85.840~89.340円」を“予定戦場”(作戦範囲)と想定
足もとのカナダドル/円は、11日に直近高値となる「88.393円」を付けた後、やや上値の重い相場付きとなっています。
上図にある21日エンベロープ(乖離率:1.00%と2.00%)のアナロジー(類比)分析をすると、以下のような傾向・パターンが見て取れます。
① 21日MA(移動平均線)が右肩上がりとなっている「上昇トレンド期」(上図赤色四角枠)では、概ね21日MA~+2%乖離線内のゾーンを中心に上値切り上げ推移となり、一時的に-1%乖離線付近までの下押しや+2%乖離線をオーバーシュートする動きになっている。
② 21日MAが右肩下がりとなっている「下降トレンド期」(上図青色四角枠)では、概ね-2%乖離線~21日MA内のゾーンを中心に下値切り下げ推移となり、一時的に+1%乖離線付近までの戻しや-2%乖離線をアンダーシュートする動きになっている。
③ 21日MAが横向きとなっている「レンジ相場期」(上図黄色四角枠)では、概ね±1%乖離線内のゾーンを中心に往って来いの推移となり、一時的に±2%乖離線付近まで接近する動きになっている。
本稿執筆(13日午前9時)時点のカナダドル/円は、上記のうち③(=レンジ相場期)を形成する時間帯であると判断します。
加えて、サブチャートにあるATR(アベレージ・トゥルー・レンジ、期間:20、上図黄色矢印)を確認すると、現時点の数値は「0.564」となっていることから、1日の想定レンジ幅平均値は概ね「0.560円」以下となる、比較的低ボラティリティの時間帯であると言えるでしょう。
上記を概括した上で、今後のカナダドル/円の見通しをまとめると、以下の通りです。
■ 当面のカナダドル/円は、±1%乖離線内(≒86.720~88.470円、上図灰色四角枠)を“主戦場”とするレンジワーク主体の相場付きとなりそう。
■ 一方で、±2%乖離線付近まで接近する可能性もあることから、同乖離線内(≒85.840~89.340円、上図黒線四角枠)を“予定戦場”(作戦範囲)とすべき。
■ 今後、何らかの材料出現等により、ATRが右肩上がり推移となった場合は、「ボラティリティの(急)上昇」→「±2%乖離線のオーバー/アンダーシュート」となり得ることも視野に入れるべき。
以上、日足チャートの各メルクマールをベースとする見通しとしてご参考にしていただければ幸いです。
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