ドル売り優勢 きょうもロンドンFIXにかけてフローの動きが観測される=NY為替前半

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最新投稿日時:2020/05/09 02:54 - 「ドル売り優勢 きょうもロンドンFIXにかけてフローの動きが観測される=NY為替前半」(みんかぶ(FX/為替))

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ドル売り優勢 きょうもロンドンFIXにかけてフローの動きが観測される=NY為替前半

著者:MINKABU PRESS
投稿:2020/05/09 02:54
 きょうのNY為替市場はドル売りが優勢となっているものの、ドル円は106.50円の水準を維持。朝方発表になった米雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)は2050万人減、失業率は14.7%となった。戦後最悪の数字になったものの、予想ほどは悪くなかったことから、ドル円は買いの反応を見せていた。一時106.70円近辺まで上昇したものの、その後はロンドンフィキシングに向けてドル売りの動きが強まり、ドル円も伸び悩んでいる。

 米雇用統計については、様々な見方が出ているが、失業率は実際にはさらに高かった可能性があるとの指摘も聞かれる。雇用統計はアンケート調査だが、労働者が現在の状況を失業と捉えていないケースもあり、それが無ければ、失業率は20%近くに上昇していた可能性があるとの見解も出ている。カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁も先日、実際の失業率は23%から24%となる可能性があるとの見方を示していた。

 数字の解釈はいずれにしろ、市場はリスク選好の反応を見せている。ただ、ドル円は107円を試す雰囲気までには至っていない。ここに来てドル売り圧力が出ており、ドル円の上値を抑えているようだ。ドルを売る特段の材料は見当たらないが、前日もロンドンフィキシングの前と後でドルは急速に流れを変えた。きょうも実需のフローが入っている可能性はありそうだ。

 先週のFOMCや米GDP、そして、きょうの米雇用統計といった重要イベントを通過して、市場はリスク回避の雰囲気を強めていない。これまでリスク回避のドル買いから、ドルロングを積み上げていた向きからのポジション調整が出ているのかもしれない。

 米雇用統計で平均時給が大きく上昇していた。詳細を見ると、サービス業の時給が大きく上昇しており、前月比で5.4%急上昇している。外出規制で在宅が増える中、アマゾンなどeコマースの取り扱いが急増している。先日、それらの企業決算が発表されていたが、売り上げは拡大しているものの、人材確保のために賃上げも実施しており、利益が圧迫されている状況を示していた。この辺の状況が、今回のマクロの指標にも出ているのかもしれない。

 なお、エコノミストの中からは、経済再開後も回復力は弱く、一方でインフレは上昇するというスタグフレーションが出るとの見方も出ている。

 ユーロドルは1.0875ドル付近まで一時上昇。21日線が1.0870ドル付近に来ているが、その水準を一時回復したものの、その後は戻り売りに押され、1.08ドル台半ばに伸び悩む展開。特段のユーロ買いの材料はない。ロンドンフィキシングにかけて強まったドル安がユーロドルを押し上げている。

 きょうはユーロ圏財務相会合が行われていた。新型ウイルス感染のパンデミックで打撃を受けた加盟国が2022年末まで利用できる低利融資枠を提供することで合意した。融資は欧州安定メカニズム(ESM)が提供する。これについて、ラガルドECB総裁は、ユーロ圏財務相は大きく進展したと語った。

 ポンドドルもロンドンフィキシングにかけて買いが強まり、1.2465ドル近辺まで上昇。21日線を回復する場面も見られたが、1.24ドル台前半に押し戻されている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)

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