昨日、米国の2兆ドル規模の経済対策で政権と民主・共和両党が合意(上院採決が遅れる可能性が生じてきているようです)、欧州ではコロナ債の発行(ドイツは反対)等、主要国の「何でもやる」姿勢に市場は安ど。2日続けてリスクオフ後退の動きが強まりました。一方で、我が国といえば、「現金支給は貯蓄に回るから和牛商品券を」だの、「世帯当たり20万円の現金支給、所得制限あり」だの、相変わらずの迷走ぶり。しかも早くても5月末とは・・・。今朝の日経平均が400円近く下げてのスターというのも納得です。それ以上に気になったのは、昨晩の小池都知事による記者会見。「首都閉鎖」の前振りともとれるように感じ、かえって不安を増殖させるものになったような気がします。実際、市場の一部にはいずれ「首都閉鎖」に追い込まれるとの声も。
●季節的に実需の動きに注目
ドル調達意欲の高まりから、ドル円は111円台に急上昇となっていましたが、主要国による連日のドル資金供給を受け、これまでよりもドル調達圧力が弱まってきているように思われます。これまでドル買い・円買い・クロス円売りの構図が強まっていましたが、円以外の通貨ではドル下落が見え始めています。ドル円相場については、ストレートとクロスのはざまで方向感醸成が難しく、ここからは111円台を主戦場とした振幅相場になるのでは?と見ています。さすがに極端なドル調達圧力が持ち込まれなければ、112円台乗せは無いのでは?季節的には本邦実需勢の円転・レパトリが持ち込まれやすく、そのフローがドル円の頭を押さえてくるのではないでしょうか。週間のドル円レンジについては108.50~112.50円と見ています。
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