【ソフトバンクグループ】暴落→S高:倒産の可能性は?
社長である孫正義氏は、なにかとお騒がせな人物。
From: 中原良太
自宅のリビングより、、、
先週末、
ソフトバンクグループ<9984>の株が、
大暴落していてビビリました。
3月19日(木)に、ソフトバンクグループの株は、
一時20%安となるほどの大暴落をしました。
2月まで爆上げしていただけに、
派手に株価が乱高下してますなぁ。
ソフトバンクグループは、
日本を代表する成長企業の一角。
ぐいぐい日本を引っ張ってきた会社だけに、
今後の進退が気になる方も多いでしょう。
社長である孫正義氏も、
なにかとお騒がせな人物。
危機が来るたびに、
「狂ってる」「おかしい」
と言われそうな人ですから、
今回もそんな匂いがプンプンします。
…ということで今回は、
「ソフトバンクグループ暴落:倒産の可能性は?」
というテーマで、あれこれ考えてみました。
◆ ◆ ◆
ソフトバンクグループ、株価暴落の背景は?
ソフトバンクグループが株価暴落した要因は、
大きいものとしては以下の2つでしょう:
1つ目。保有株の下落や投資の失敗。
ソフトバンクグループの含み益の、
大半を占めているアリババ株が急落したこと。
WeWorkへの巨額投資の失敗。
投資先ワンウェブが自己破産を検討。
などなど、
「投資会社」なのに、
投資先が次々に崩れていってるんですな。
(そりゃあ、株価も下がるわ…という感じ)
2つ目。無茶に見える自社株買い。
同社は3/13に5000億円を上限とした自社株買いを発表。
ソフトバンクはもともと借金漬けの会社で、
レバレッジ(てこ)を利かせて、
次々に新興企業へ投資してます。
それに加えて、
「自分の会社の株も買います!」
なんて言っている。
ただでさえ借金漬けで、手元資金が少ないのに、
さらに自社株買いをすると手元資金はさらに減る。
おのずとレバレッジも高まるので、
「大丈夫なのか?」と心配されているようです。
まぁ、心配になる気持ちも分かりますなぁ…。
◆ ◆ ◆
一方、孫正義氏には輝かしい実績があるのも事実
ここまで聞くと、
「やっぱりソフトバンク危なそう」とか、
「倒産するんじゃないの?」とか、
心配な人が出てきそうです。
とはいえ、
僕は、(みんなが思っているほど)
倒産のリスクは高くないと感じています。
理由は2つ。
1つは、孫正義氏には、
「リーマンショックを乗り越えた」
という実績がある点です。
当時もアクセル全開で、
投資家達はヒヤヒヤしたでしょうが(汗)
そしてもう1つは、
「リーマンショックの頃はもっと財務がひどかった」
という点ですね。
2008年の時点で、
ソフトバンクの自己資本比率は9%。
今の約半分の水準でした。
「自己資本比率9%」というのは、
確かに狂気じみている数字でして。
この数字、倒産間際の会社で、
よくみる比率なんですよね…w
とはいえ、
2020年3月期第三四半期の時点では、
同社の自己資本比率は19.5%ほど。
2008年の当時と比較すると、
だいぶ余裕があるように見えます。
しかも、
2008年当時のPBRは、
1倍を余裕で超えていましたが、
いまのPBRは1倍を余裕で割れています。
そう考えると、
「2008年のときよりも余裕がありそうに見える上、
株価は2008年のときよりも安く見えるなぁ…」
という印象でした。
(あくまでパッと見の印象ですが)
◆ ◆ ◆
今回の自社株買いは「株主」にプラスに働く?
そして、特筆すべきは今回の自社株買い。
3/19に株価が暴落したことは、
自社株買いするソフトバンクグループ本体、
そしてその株主にとっては有利に働きます。
なぜかというと、
ソフトバンクが自社株を、
たくさん安く買えるからです。
逆に、株価が上がってしまえば、
「自社株買いをする」ことは不利に働きます。
「孫さん、相変わらずむちゃするなぁ…」
という投資判断ではありますが、
先週末の株価暴落自体は、
ソフトバンクにとって追い風です。
週明けのS高は、
ソフトバンクにとって向かい風です。
そして、
今の危機を無事に乗り越え、
(かつ安く自社株を買うことができれば)
「自社株買いの投資判断」が利いて、
高リターンを実現しやすいでしょう。
さすが孫正義。
危機の最中でも、
抜け目のない男です。
孫さんの投資スタイルは、
チキンな僕にはソリが合わないので、
同社株は怖くて買えません。
とはいえ、
リスクを許容できる人であれば、
安く株を買えば、良いチャンスになりそうですね。
- 中原良太
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