波乱も収束へ
直近の値動きは本当に過去に経験したことのないような値動きで、世界中のマーケットが激しい乱高下しています。
リーマンショック級とも言われますが、今回の急落はリーマンショックとはいろいろな点で異なっています。
まず、リーマンショックは1年以上前から、その兆候が出始めており、最終的にリーマンブラザーズが破綻した後に相場が大底を付けました。
すでに、経済も株価も下降トレンドに入っていたため下げる準備はできていましたが、今回は直近まで強い相場の中で天井圏からの急落となっただけに、短期的な下落率としてはリーマンショック以上だったと思います。
コロナショックとして今後相場の歴史に名を残すような大暴落だったと思います。
正確に言えば、コロナよりも原油の急落が引き起こした強制決済の連鎖だと思っています。
これまで中央銀行が市場に資金供給を続けてきたことで、過剰に膨れ上がったマネーが人工的に買い続けて綺麗な上昇相場を作ってきました。
最終的にどこかで本来の流れを捻じ曲げたひずみが表れると警戒はしていましたが、本当にすごいクラッシュとなりました。
気になるのは、今後の動きですが、まだ相場がボラティリティーが高くて上下に大きく動くため、いつ底入れするのか懐疑的になっているかと思います。
底入れの条件として一番が、今回の下げの一番大きな下落となったNYダウの動きが落ち着いてくることです。
そして、ダウがここまで激しい動きを見せる要因となった原油の動きが落ち着いてくること、これが最低限必要なことです。
原油が一旦下落が止まり持ち直していることと、今週末がSQでNYダウもこれを通過することで一旦落ち着きを取り戻せるでしょう。
日経平均が底入れするには、これに加えて、テクニカル上の5日移動平均線を上に抜けてこないとまだ底入れとは言えません。
ここまでの下落の中できれいにこの5日移動平均線に頭を押さえられて下落しています。
現物では19日時点ではまだこの5日移動平均線に押し戻されて引けていますが、その後の先物の動きを見ていると、ようやくここをきれいに上抜けしてきたので、ようやく流れが変わってきたように思います。
底入れした後の上昇がどこまで続くかですが、変化日は4月半ばくらいまでで20500円の位置にあるため、当面はここに向けて反発相場になると思われます。
変化日は最終的な向かう方向なので、ここまで必ず上がるということでないのでご注意ください。
実際にはそれまでにまずクリアしないといけないのは、今いる16500~19000の価格帯が異常値であり、本来あるべきところではありません。
日柄も考慮すると、まず18500~19000円に戻ってやっと通常の株価が取りえる範囲の最低ラインに達したという段階です。
つまり、18500円くらいに戻って、そこからが大底で正常な相場のスタートということになりますので、いかに今の株価が異常なことがわかります。
すでに、底入れの兆しが各種指標や、NYダウ、原油などの動きから出てきているので、来週は日経平均の動きにも変化がみられると思います。
チャートから向かうべき変化日も上にしか配置されていないため、すでに底入れから上昇への初動は始まっていると考えています。
これだけ急激な下げが来た後なので、まだいつ下がるのではという恐怖感があり買いにくいかもしれませんが、このような悲観の中こそ一番の買い場になるということを実感できると思うので、ここからの動きだけでもよく見ておいてください。