S&P500月例レポート(20年3月配信)<3>

最新投稿日時:2020/03/17 12:32 - 「S&P500月例レポート(20年3月配信)<3>」(みんかぶマガジン)

S&P500月例レポート(20年3月配信)<3>

投稿:2020/03/17 12:32

<2>の続き

注目点

 〇ニューヨーク連銀が2019年9月に開始した流動性供給の必要性は低下した模様で、同連銀はレポ取引の規模を市場の予想以上に減額しました。

 〇カリフォルニアで新たな法律(ギグ・ワーク法)が施行され、これまで独立事業主に分類されてきたギグ・ワーカー(ネットを通じて短期・単発の仕事を請け負う労働者)が、福利厚生や賃金保証を受けられるようになりました。

 〇光輝くものすべてが金とは限りません(そして石油でもありません)が、金は7年ぶりの高値を付け、一方、金利商品である米国10年国債の利回りは1.50%と、金利ゼロの金を若干上回る水準にとどまりました。

 〇iPhoneメーカーApple(AAPL)は、新型コロナウイルス感染拡大で中国の生産や売り上げが打撃を受けることから、第1四半期の売上高予想は達成できないとの見通しを示しました。ウイルス関連で警告を発したのは、主要企業の中で同社が初めてでした(多くの企業がこれに続き、追随する企業はさらに増える見込みです)。

 〇2019年第4四半期の自社株買いのうち85.9%が発表され、合計額は前期比で4.5%増、過去最高をつけた前年同期比で16.4%減となり、第4四半期の自社株買いは1,780億ドルに達する見込みです。

 〇第4四半期の設備投資のうち91.2%が発表され、合計額は前期比で10.6%増、前年同期比で横ばいとなりました。

利回り、金利、コモディティ

 〇米国10年国債利回りは1月の1.51%から1.15%(62年ぶりの低水準で取引)に低下して月を終えました(2019年末は1.92%、2018年末は2.69%、2017年末は2.41%)。30年国債利回りは前月末の2.00%から1.68%(43年ぶりの低水準で取引)に低下して月末を迎えました(同2.39%、同3.02%、同3.05%)。

 〇英ポンドは1月末の1ポンド=1.3204ドルから1.2816ドルに下落し(2019年末は1.3253ドル、2018年末は1.2754ドル、2017年末は1.3498ドル)、ユーロは1月末の1ユーロ=1.1097ドルから1.0809ドルに下落しました(同1.1172ドル、同1.1461ドル、同1.2000ドル)。円は1月末の1ドル=108.34円から108.09円に上昇し(同108.76円、同109.58円、同112.68円)、人民元は1月末の1ドル=6.9367元から6.9919元に下落して月を終えました(同6.9633、同6.8785、同6.5030)。

 〇原油価格は一時1バレル=45ドルを割り込み、1月末の1バレル=51.63ドルから45.26ドルに下落して月を終えました(同61.21ドル、同45.81ドル、同60.09ドル)。米国のガソリン価格(EIAによる全等級)は1月末の1ガロン=2.595ドルから2.555ドルに下落して月末を迎えました(同2.658ドル、同2.358ドル、同2.589ドル)。

 〇金価格は1月末の1トロイオンス=1,593.40ドルから1,587.30ドルに下落して月を終えましたが、月中には7年ぶりの高値をつけました(同1520.00ドル、同1,284.70ドル、同1,305.00ドル)。

 〇VIX恐怖指数は1月末の18.84から40.11に上昇して月末を迎えました。月中の最高は49.48、最低は13.38でした(同13.78、同16.12、同110.05)。

世界の株式市場

 〇2月前半に、米国を除く世界の株式市場は米国市場よりも新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けましたが、その後は米国(世界の市場の半分以上のウエートを占めています)でも現状に対する見方が変わり、株式市場は大幅に下落しました。2月末までに、米国市場は3.67%の上昇から8.36%の下落に転じ、世界の株式市場全体では2.40%の上昇から8.29%の下落に転じました。49市場中上昇したのはわずか1市場で、1月の11市場から減少し、49市場全てが上昇した12月とほぼ正反対の結果となりました。世界の株式市場は2月に8.29%下落しました。1月は1.42%の下落、12月は3.40%の大幅上昇でした。米国市場の8.36%の下落を除くと、2月のグローバル市場はそれよりわずかに小さい8.20%の下落でした。

  →年初来では、グローバル市場は9.59%下落し、米国の8.59%の下落を除くと10.74%下落しました。過去3ヵ月間にグローバル市場は6.51%下落し、米国の6.11%の下落を除くと6.98%の下落でした。過去1年間ではグローバル市場は3.93%上昇しましたが、米国の4.78%の上昇を除くと3.35%の下落でした。より長期で見ても米国の上昇率が突出しています。過去2年間では、グローバル市場は2.24%の上昇でしたが、米国の7.95%上昇を除くと12.45%の下落でした。過去3年間ではグローバル市場は13.96%上昇し、米国の23.16%上昇を除くと4.42%の上昇でした。

 〇2月のまとめ

  →S&Pグローバル総合指数の時価総額は4兆8,740億ドル減少しました(1月は8,820億ドル減)。米国以外の市場の時価総額は2兆2,120億ドル減少し(同7,830億ドル減)、米国市場は2兆2,760億ドル減少しました(同990億ドル減)

  →新興国市場は2月に5.22%下落し、年初来では9.34%下落、過去3ヵ月間では3.38%下落、過去1年間でも2.61%の下落となりました。

  →先進国市場は2月に8.67%下落し(米国を除くと9.14%下落)、年初来では9.62%下落(同11.19%下落)、過去3ヵ月間では6.80%下落(同8.10%下落)、過去1年間では1.33%上昇(同3.66%下落)となっています。

 〇セクター間のばらつきは縮小し、2月は11セクターの全てが下落しました(1月は2セクターが上昇、12月は2月とは正反対に11セクター全てが上昇)。パフォーマンスが最高のセクター(コミュニケーション・サービスの5.87%下落)と最低のセクター(エネルギーの14.43%下落)の騰落率の差は8.67%(過去1年間の平均は6.72%)と、1月の13.86%から縮小しました(12月は4.04%)。

 〇新興国市場は2月に全体で5.22%下落しました。1月は4.34%の大幅な下落、12月は6.58%の上昇でした。年初来では9.34%下落、過去3ヵ月間では3.38%下落、過去1年間では2.61%の下落となりました。過去2年間では14.62%の下落、過去3年間では8.01%の上昇となっています。

  →2月は25市場中わずか1市場が上昇し、5市場が上昇した1月や全25市場が上昇した12月から減少しました。唯一上昇した市場は中国で、2月は0.89%上昇、年初来では3.91%下落、過去1年間では0.35%の上昇でした。2番目にパフォーマンスが良かったのは台湾で、2月は1.97%下落、年初来では6.77%下落、過去1年間では11.63%上昇となりました。一方、エジプトは2月に4.38%下落し、年初来では3.11%下落、過去1年間では2.41%上昇となっています。パフォーマンスが最低だったのはギリシャで、2月は21.63%下落、年初来では26.60%下落、過去1年間では5.10%の下落でした。次いでパフォーマンスが振るわなかったのはポーランドで、2月は15.21%下落、年初来では19.75%下落、過去1年間でも26.18%の下落となりました。トルコは2月が15.01%の下落、年初来では19.75%下落、過去1年間では26.18%下落しました。

 〇先進国市場は2月に全体で8.67%下落し、米国を除くリターンは9.14%の下落でした。年初来では9.62%の下落で、米国を除くと11.19%の下落でした。先進国市場は過去3ヵ月間では6.90%下落し(米国を除くと8.10%の下落)、過去1年間では1.33%の上昇(同3.66%下落)となりました。過去2年間では0.72%下落、米国を除くと11.95%の下落、過去3年間では14.66%の上昇、米国を除くと3.36%の上昇でした。

  →2月は25市場中上昇した市場はなく、1月の6市場、12月の24市場から減少しました。2月は香港のパフォーマンスが1.44%の下落で下落率が最も小さくなり、年初来では5.57%下落、過去1年間では12.62%の下落となりました。2番目に下落率が小さかったのがデンマークで2月に5.84%下落し、年初来では4.52%下落、過去1年間では9.01%上昇しました。3番目はルクセンブルクで、2月は6.02%下落、年初来では13.60%下落、過去1年間では28.95%の下落となっています。パフォーマンスが最低だったのはベルギーで、2月は14.78%下落、年初来では17.28%下落、過去1年間でも8.84%下落しました。次いでパフォーマンスが振わなかったのが英国で、2月は12.43%下落、年初来では15.68%下落、過去1年間では10.21%の下落となりました。これに続いたのがオーストラリアで、2月は11.60%下落、年初来では11.39%下落、過去1年間では5.81%の下落でした。

   ⇒注意すべき点として、カナダは2月に7.62%下落(年初来では8.40%下落、過去1年間では1.10%下落)、ドイツは9.52%下落(同12.36%下落、同4.00%下落)、日本は9.86%下落(同11.50%下落、同2.65%下落)でした。

<4>へ続く
 


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