好業績株の失望売りは成長株の宿命か、業績伸長をめぐり思惑交錯の正念場を迎える
時価総額:978億円
PER:62.70倍
PBR:23.56倍
エレベーターやエスカレーターの保守・保全業務を手掛け、独立系のメンテナンス会社では初の上場企業となる。インド財閥の1つジンダルとインド子会社のジャパン・ジンダル・エレベーター・サービスを設立して以降、保守だけでなく新設・リニューアルなどを含めた「グローバルスタンダード」の事業モデル確立を目指している。今後は自信を深めた事業モデルの水平展開で東南アジア圏への進出も目論んでいる。
成長の源泉はインドをはじめ新興国には故障を事前に防ぐ「保守」という概念がなく、故障しても1週間や10日は放置が一般的。同社のサービスを持ち込んだことで、現地では注目が向いている模様。インドのエレベーター、エスカレーター市場が2020年までの5年間で5割増と、世界最速ペースで拡大しており、この恩恵享受が期待されるだろう。
株価は中長期的な上昇トレンド形成から昨年11月に3090円をつけた後は、短期的な調整局面を迎えている。直近で第3Q決算を発表し、投資家の期待に沿った大幅な増収増益の好決算を出したものの市場では売り反応となった。四半期業績の伸びを欠いたことが嫌気売りを誘ったと言えるが、利益進捗率はまだ計画線上にあるとみられる。需給面の悪化が重しとなりやすい中で、早期に持ち直して200日移動平均線を回復できるかどうかが注目される。