FOMCにも注目
■先週のドル円は、中国武漢市で発生した新型コロナウィルスの感染拡大懸念を受けたことでリスク回避に発展し、日本円が優勢で買われる展開となった。
また、ユーロ圏ではイタリア左派のディマイオ党首が辞任したことを受けてユーロも売られる展開で株式市場も下落し、総じて円買い優勢の展開となりました。
■さて、今週は以下の材料に注目したいと思っています。
・新型コロナウィルスの感染拡大懸念。
・FOMC
■新型肺炎騒動がこれまでも拡大し続けていることは市場心理を圧迫していることで、リスクオフに傾いています。
武漢市でも約2000万人が足止め状態となっており、更に旧正月で隣国である我が国日本にも影響は少なからずあると思われます。
既に包囲奥では2列目での影響も報告が出てきていることをみれば暫くは様子見が強くなることも予想できます。
この騒動が落ち着くまでは地理的に近い日本株をヘッジ売りすることも考えられるので株式市場も重い展開が予想されます。
その意味では今週も株式市場を横目にしながらの展開を意識したいと思います。
■また、28日からFOMCが開催されるわけですが、基本的に金融政策に変更がないと予想しています。
しかし、上記の新型肺炎の影響を受けて更に利上げは消極的になるとみています。少なくても低インフレには変わらず、今後も物価動向を見ながらの調整となるわけですが、緩和スタンスのほうがややあるのではないかとみています。
■そんな1月の最終週ですが、基本的にイベントとして意識されているのがやはり、2月4日の一般教書演説ではないかとみています。それまでは方向感としては出にくいのではないかとみています。
■ドル円の伸び悩みの中でも注目の経済指標を記載しておきます。
・12月耐久財受注(28日)
・1月消費者信頼感指数(28日)
・10‐12月期国内総生産(30日)
上記の材料にも注目です。
■最後にドル円の戦略です。
日足上では1月8日の安値(107.65円)から17日の高値(110.29円)に対する調整とみれば、38.2%は割り込んでいます。
次のターゲットは108.97円。
つまり109円割れとなっています。このあたりが押し目買いのチャンスになるとみるのが妥当とみています。
しかし、一方で今回の上昇が急ピッチということもあって、200日移動平均線(24日引値:108.54円)までの押しも可能性としてはあるとみています。