ドル円、一時153円台に下落も154円台に戻す トランプ大統領の関税発動発言でドル高が強まる=NY為替概況
ドル円、一時153円台に下落も154円台に戻す トランプ大統領の関税発動発言でドル高が強まる=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円は一時153円台に下落する場面もみられたが、NY時間に入って154円台に戻す展開。全体的にドル安の動きが優勢となる中、ドル円も上値の重い展開となった。ただ、前日のFOMCを通過して、材料出尽くし感からポジション調整の動きが中心で、NY時間に入ると買い戻しが出ている。
終盤にドル高が強まった。トランプ大統領が2月1日にカナダとメキシコからの輸入品に25%の関税措置を発動することを明らかにした。合成麻薬フェンタニルの米国への流入や大規模な貿易赤字など複数の理由を挙げている。
なお、この日は第4四半期の米GDP速報値が発表になっていたが、予想を下回る内容だった。ただ、個人消費は力強さを示した一方、企業の設備投資が全体を圧迫した。ドル円も反応していたものの、一時的な動きに留まっている。
ユーロドルは一時買い戻しが優勢となった。この日はECB理事会が行われ、大方の予想通りに0.25%ポイントの利下げを実施してきた。ラガルド総裁がサービスインフレが依然高いと述べたことをきっかけに、ユーロドルは1.0465ドル付近まで上昇する場面が見られたものの、その後は上値を抑えられている。総裁は「サービスインフレのあらゆる兆しは下落方向を示す」とも述べていた。
ECBは、ユーロ圏経済は失速し、2%のインフレ目標の達成が手に届くところにあるとした上で、現在の政策は依然景気抑制的とし、追加利下げが視野にあることを示唆した。
本日の理事会を受けて市場では、ECBは今後の理事会で0.25%ずつの利下げを続け、中銀預金金利を6月までに2.00%まで引き下げる可能性があるとの見方も出ているようだ。ただ、終盤にはトランプ大統領の発言で1.23ドル台に値を落としている。
ポンドドルはリバウンド相場を継続。一時1.2475ドル付近まで上昇し、1.25ドル台回復を再び試す動きが見られていた。しかし、本格的なリバウンド相場との見方は少なく、自律反発の域は出ていないようだ。こちらもトランプ大統領の発言で終盤に1.24ドル台前半に値を落としている。
英国債への信頼回復努力にもかかわらず、ポンドに弱気な見方は根強い。リーブス財務相と英中銀による英国債への信頼回復の取り組みにもかかわらず、ポンドは引き続き脆弱な状態にあると指摘している。リーブス財務相は前日に成長促進策を公表していた一方、英中銀は火曜日に、英国債市場の混乱時にはノンバンク金融機関に現金を貸し付ける新たな緊急融資制度を明らかにしていた。
ただ、財政再建とサービスインフレ低下により、英中銀は年内に計1.00%ポイントの利下げを実施すると予想。その上で、年末までにポンドドルは1.19ドルに下落すると見ているようだ。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
きょうのNY為替市場、ドル円は一時153円台に下落する場面もみられたが、NY時間に入って154円台に戻す展開。全体的にドル安の動きが優勢となる中、ドル円も上値の重い展開となった。ただ、前日のFOMCを通過して、材料出尽くし感からポジション調整の動きが中心で、NY時間に入ると買い戻しが出ている。
終盤にドル高が強まった。トランプ大統領が2月1日にカナダとメキシコからの輸入品に25%の関税措置を発動することを明らかにした。合成麻薬フェンタニルの米国への流入や大規模な貿易赤字など複数の理由を挙げている。
なお、この日は第4四半期の米GDP速報値が発表になっていたが、予想を下回る内容だった。ただ、個人消費は力強さを示した一方、企業の設備投資が全体を圧迫した。ドル円も反応していたものの、一時的な動きに留まっている。
ユーロドルは一時買い戻しが優勢となった。この日はECB理事会が行われ、大方の予想通りに0.25%ポイントの利下げを実施してきた。ラガルド総裁がサービスインフレが依然高いと述べたことをきっかけに、ユーロドルは1.0465ドル付近まで上昇する場面が見られたものの、その後は上値を抑えられている。総裁は「サービスインフレのあらゆる兆しは下落方向を示す」とも述べていた。
ECBは、ユーロ圏経済は失速し、2%のインフレ目標の達成が手に届くところにあるとした上で、現在の政策は依然景気抑制的とし、追加利下げが視野にあることを示唆した。
本日の理事会を受けて市場では、ECBは今後の理事会で0.25%ずつの利下げを続け、中銀預金金利を6月までに2.00%まで引き下げる可能性があるとの見方も出ているようだ。ただ、終盤にはトランプ大統領の発言で1.23ドル台に値を落としている。
ポンドドルはリバウンド相場を継続。一時1.2475ドル付近まで上昇し、1.25ドル台回復を再び試す動きが見られていた。しかし、本格的なリバウンド相場との見方は少なく、自律反発の域は出ていないようだ。こちらもトランプ大統領の発言で終盤に1.24ドル台前半に値を落としている。
英国債への信頼回復努力にもかかわらず、ポンドに弱気な見方は根強い。リーブス財務相と英中銀による英国債への信頼回復の取り組みにもかかわらず、ポンドは引き続き脆弱な状態にあると指摘している。リーブス財務相は前日に成長促進策を公表していた一方、英中銀は火曜日に、英国債市場の混乱時にはノンバンク金融機関に現金を貸し付ける新たな緊急融資制度を明らかにしていた。
ただ、財政再建とサービスインフレ低下により、英中銀は年内に計1.00%ポイントの利下げを実施すると予想。その上で、年末までにポンドドルは1.19ドルに下落すると見ているようだ。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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