S&P500月例レポート(20年1月配信)<4>

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最新投稿日時:2020/01/20 12:33 - 「S&P500月例レポート(20年1月配信)<4>」(みんかぶ株式コラム)

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S&P500月例レポート(20年1月配信)<4>

S&P 500指数

 早いタイミングでクリスマスラリーが始まりました。市場参加者の中には、S&P 500指数が2018年12月の9.18%の大幅安から7.87%上昇と反発した2019年1月に始まっていたと指摘する向きもあります。クリスマスラリーの開始時期はともかく、好調なうちに市場は12月末を迎えました。S&P 500指数は12月に21営業日中9日で史上最高値を更新し、11月末からさらに2.86%上昇しました(12月としては、2010年の6.53%上昇を記録して以来最も高い水準)。同指数は第4四半期に8.53%上昇するなかで(第4四半期としては2011年の11.15%上昇以来の最高)史上最高値を22回更新し、通年では28.88%の上昇と、素晴らしい結果で2019年を締めくくりました(2019年は445銘柄が上昇)。2019年の最高値の更新回数は35回を数え、全セクターで騰落率がプラスとなりました(エネルギーが7.64%上昇で最低、情報技術が48.04%上昇で最高)。

S&P 500指数の2019年12月31日の成績表- 「良くやった」と褒められるだろう

  →12月は2.86%の上昇(配当込みのトータルリターンは3.02%)、第4四半期は8.53%の上昇(同9.07%)、2019年は28.88%の上昇(同31.49%)。

  →2016年11月8日の米大統領選以降では51.00%の上昇(同60.80%)、年率換算で14.01%の上昇(同16.31%)。

  →過去10年間(2009年12月31日以降)では189.73%の上昇(同256.66%)、年率換算で11.23%の上昇(同13.56%)。

  →現在の強気相場の開始以降(2009年3月9日以降)では377.55%の上昇(同498.48%)、年率換算で15.56%の上昇(同18.00%)。

  →筆者がS&Pに入社した1977年5月以降では3,261%の上昇(配当再投資後複利で11,109%)、年率換算で8.60%の上昇(同11.72%)。

 S&P 500指数は11月末の3,140.98から2.86%上昇し(配当込みのトータルリターンは3.02%)、3,230.78で月を終えました。11月は3.40%の上昇(同3.63%)でした。同指数は過去3ヵ月間では8.53%(同9.07%)、2019年通年では28.88%(同31.49%)上昇しました。ダウ平均は11月末の28,051.41から1.78%上昇し(同1.90%)、28,551.53で月を終えました。11月は1.44%の上昇(同1.87%)でした。同指数は過去3ヵ月間では6.02%(同6.67%)、2019年通年では22.34%(同25.34%)上昇しました。

 S&P 500指数の日中ボラティリティ(日中の値幅を安値で除して算出)は11月の0.49%(10月は0.86%)から0.52%に上昇し、2019年通年では0.85%となりました(11月末時点の年初来では0.88%)。同指標は2018年が1.21%、2017年が0.51%(1962年以降の最低、平均は1.43%)でした。出来高は11月の前月比7%増の後、1%増加し(営業日数調整後)、2019年通年では2018年から横ばいとなりました(若干の減少)。前日比で1%以上変動した日数は11月同様(10月は上昇が2日、下落が3日)、12月もゼロとなりました。2019年通年では、252営業日中37日で1%以上の変動を記録し、上昇が22日、下落が15日でした。12月は21営業日中、2日で日中の変動率が1%以上となりました(11月はゼロ)。2019年通年では73日でした(2018年は110日、2017年は10日)。

 セクター間のリターンのばらつきは縮小し、11セクター中10セクターが上昇しました(11月は9セクター、10月は7セクター)。パフォーマンスが最高のセクター(エネルギー、5.82%上昇)と最低のセクター(資本財・サービス、0.16%下落)の騰落率の差は5.98%(1年平均は8.34%)と、11月の7.46%から縮小しました。この騰落率の差は、2019年通年では40.41%(11月末時点は35.65%)でした。12月は、米国の政局(弾劾)が引き続きテレビ、新聞、ソーシャルメディアを賑わした一方で、明るさを増す景気見通しと通商協議が市場を左右しました。1月半ばには(政局が続く中でも)企業業績が焦点に浮上するでしょう。

 12月は原油価格が上昇する中、底値買いと割安感を背景に、エネルギーが5.82%上昇と、パフォーマンストップとなりました。同セクターは2019年通年では7.64%上昇と、パフォーマンス最下位となっており、2016年11月の米大統領選以降でも、10.58%下落と、全セクターの中で唯一騰落率がマイナスとなっています。Apple(AAPL)とMicrosoft(MSFT)がともに上場来高値を更新する中で、情報技術が2位で続きました。同セクターは12月に4.42%上昇し、2019年通年では48.04%、米大統領選以降では101.50%の上昇となりました。

 公益事業は2ヵ月連続での下落(2.30%安と0.80%安)の後、3.14%上昇と反発し、22.24%の上昇で2019年を終えました。金融は2.49%上昇し、2019年の上昇率を29.17%としました。ヘルスケアも3.44%上昇し、18.68%上昇で2019年を終えました(S&P 500指数セクターの中で最下位から2番目)。消費関連セクターも上昇したものの、騰落率は市場平均を(再び)下回りました。生活必需品は2.03%上昇し、2019年通年で23.97%上昇した一方、一般消費財は2.65%上昇し、2019年通年の上昇率を26.20%としました。資本財・サービスがパフォーマンス最下位となりました(騰落率が唯一マイナス)。同セクターは12月に0.16%下落し、2019年通年では26.83%の上昇となりました。

 個別銘柄の騰落状況をみると、値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の差は12月に縮小したものの、依然として値上がり銘柄数が大きく上回り、5対2の割合で値上がり銘柄数が上回りました。12月の値上がり銘柄数は353銘柄(平均上昇率は4.86%)と、11月の366銘柄(同5.97%)から減少したものの、10月の290銘柄は上回りました。10%以上上昇した銘柄は11月の58銘柄、10月の44銘柄から40銘柄(同14.61%)に減少し、1銘柄が25%以上上昇しました(11月は3銘柄)。

 一方、値下がり銘柄数は151銘柄(平均下落率は2.48%)と、11月の139銘柄(同4.06%)から増加したものの、10月の214銘柄は下回りました。10%以上値下がりした銘柄は2銘柄と(同12.04%)と、11月の8銘柄、10月の3銘柄から減少し、25%以上下落した銘柄はありませんでした(11月は2銘柄)。

 第4四半期は、371銘柄(11月末時点の3ヵ月間では375銘柄)が上昇し、そのうち、174銘柄(同198銘柄)が10%以上上昇しました。一方、134銘柄(同130銘柄)が下落し、そのうち12銘柄(同24銘柄)が10%以上下落しました。

 2019年通年では、445銘柄上昇し(平均上昇率は32.53%、11月末時点では432銘柄)、398銘柄(同370銘柄)が10%以上、272銘柄(同237銘柄)が25%以上上昇した一方、55銘柄(平均下落率は13.03%、同68銘柄)が下落し、26銘柄(同37銘柄)が10%以上、11銘柄(同17銘柄)が25%以上下落しました。
 

 

 

 

 

 

 
[執筆者]
ハワード・シルバーブラット
S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス
シニア・インデックス・アナリスト

※このレポートは、英文原本から参照用の目的でS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス(SPDJI)が作成したものです。SPDJIは、翻訳が正確かつ完全であるよう努めましたが、その正確性ないし完全性につきこれを保証し表明するものではありません。英文原本についてはサイトをご参照ください。
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配信元: みんかぶ株式コラム

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