3月まで苦戦が予想される
昨年末は、米国との「時間差相場」によって、東京市場に出遅れが生じた。12月決算を中心とするNY市場と、3月決算を中心とする東京市場は、次期決算への期待感が生じる時期が当然異なる。したがって、NY市場が先に次期業績期待感の先行で上昇しても、東京市場がそれについていくことはできなかった。東京市場の上昇は、2月から3月の下方修正に警戒すべき時期を過ぎなくてはならないだろう。また、それほど3月決算への警戒感は強い。
しかし、それに加え、年明けに米国がイランに対し武力攻撃を仕掛けたことで、状況はさらに悪化したと言える。イランは報復を宣言し、中東関連、海運、商社などへの影響はもちろん、急激な円高リスクが台頭し、東京市場は揺さぶられそうだ。これらの要因で、東京市場は、3月まで苦戦が予想される。
この間、短期的な利益を狙う投資家は、リバウンド狙いを繰り返すことがもっとも勝率を稼ぐ方法だろう。場合によっては空売りをかけるべき局面もあり得る。まずは、ボックスの下値が22800円程度なのか、22500円を割るのか、の見極めが必要になるだろう。
来期業績予想が出る5月から7月にかけては、東京市場に上昇のチャンスが与えられると考えるが、その前提となる為替は、多くの企業で1$=108円を中心に置かれている。この前提が崩れる円高が3月までに定着すれば、企業業績の見直しが必要となり、相場展開も再検討を要するようになるだろう。