今週の米ドル/円予想 旺盛なドル需要で底堅い展開?(12/2週)
【先週のドル/円の動向と今週の主要イベント】
先週の米ドル/円は反発。週初108.700で寄り付いた米ドル/円は、米中通商合意への期待感が高まったことで週初は底堅く推移し109.62まで上昇。28日にトランプ大統領が香港人権法案に署名したことから米中通商合意が遠のくとの思惑から、109.325まで売られる局面もありましたが、米ドルがユーロなど主要国に対し買われたことで、対円でも相対的に買われ29日には週間の高値となる109.68まで上昇。109.465で引けました。
今週の主要な経済指標は図の通り(大きな図表はツイッターでも配信しています。)で、ISM製造業景気指数、非製造業景気指数、雇用統計に注目していますが、今週も引き続き、米中通商協議動向が焦点になると思われます。
なお、ブラックフライデー、サイバーマンデーが好調との報道に加え、年末のドル需要も多く、米ドル/円は底堅い展開を予想します。
【米ドル/円(TFX)週足 チャート】
米ドル/円の週足チャートです。
移動平均線は上から順に52週MA(109.125)、13週MA(108.456)、26週MA(107.856)で、52週MA以外は上向き。先週は米ドル/円が今年5月振りに52週MAを上回りました。ストキャスティクスは、過熱感はあるものの%D(92%)がSlow%D(89%)を上回っており、ストキャスティクスが再度下降基調(それぞれが80%を割れる)になったタイミングでは売りを考えます。
一方、チャートパターンとしては、以前からお伝えのとおりヘッドアンドショルダーズボトムを形成しているとも読み取れ、年末のドル需要を考慮すると、押し目買いを考えたいところです。
【米ドル/円(TFX)日足 チャート】
米ドル/円の日足チャートです。
200日MA(108.920)はほぼ横ばい。価格は先週200日MA、更に直近の高値109.50を上回りました。
また、109.50やその下に位置する200日MA、基準線(108.800)、転換線(108.993)は当面のサポートとして意識されます。
ストキャスティクスは先週に%DがSlow%Dを上回り、現在はそれぞれ92%、89%まで上昇してきています。ストキャスティクスの水準から言えば、過熱感が出ていると判断されますが、一目均衡表の転換線>基準線、日々線>雲、遅行スパン>日々線と三役好転が継続しており、当面は底堅い展開を予想します。
したがって、今週の投資戦略は109.50をバックに押し目買い方針。109.50を下回る場合は、売りに方針転換し200日MAや基準線、転換線の位置する109円付近までの下落を想定しています。
このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。チャート画像を拡大したものを、フジトミ公式ツイッター「
日経平均株価指数のフジトミ https://twitter.com/fujitomi_8740 」にアップしています。
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
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