今週の日経225予想 日経平均はスピード調整(11/11週)
【先週の日経225の動向と今週の主要イベント】
先週の日経225(TFX)は続伸。5週連続の陽線引けとなりました。週初22,944円で寄り付いた日経225は、米中通商協議の進展期待や比較的良好な米経済指標の結果を受けた米株式市場の上昇から底堅く推移し、米中が追加関税を段階的に撤廃する方針と伝わったことから11月7日には一時昨年10月以来となる23,500円台まで上昇いたしました。翌8日は高寄りして始まったものの弱い決算発表で利食い売りが優勢となり23,300円台まで売られました。また、NYタイムにはトランプ大統領が「完全な関税撤回で中国とまだ合意していない」と関税撤回を否定する発言をしたことで、マーケットはややリスク回避ムードとなりましたが、日経225は概ね23,350円前後で推移し23,433円で引けました。
なお、今週の主要な経済指標は図の通りで、引き続き、米中通商協議の第1段階への合意への動向がマーケットの焦点になると思われます。
また、それ以外には日本時間14日午前1時のパウエルFRB議長の議会公聴会、15日の米小売売上高などに注目です。
【日経225(TFX) 週足 チャート】
日経225(TFX)の週足チャートです。
移動平均線は上から順に13週MA(22,044円)、26週MA(21,605円)、52週MA(21,470円)で、いずれも上向きです。チャート上のピンクのラインは、26週移動平均線のエンベロープ(期間26、乖離率10%)です。週足の各移動平均線だけを見ると、上昇トレンドですが、26週移動平均線に対して10%近く価格は乖離(先週8.85%上方乖離)しており、ストキャスティクスも%D(95%)がSlow%D(96%)と過熱感がでていることもあり、売りのタイミングを計っていきたいところです。
【日経225(TFX) 日足 チャート】
日経225(TFX )の日足チャートです。
価格は200日移動平均線(21,556円)や一目の基準線(22,482円)、転換線(23,112円)、雲(上限21,546円、下限21,152円)の上側に位置しており、転換線にサポートされる形での推移となっています。また、一目の雲も右上に切りあがっていることから、日足チャートは上昇トレンドと判断されますが、過熱感のあるストキャスティクスの%D(82%)とSlow%D(82%)が90%台から低下傾向となっており、日足ベースでもスピード調整に注意が必要です。
ちなみに、
日経平均の日足ベースでのエンベロープ(期間25、5%)も価格のレジスタンス、サポートとして意識されており、現在エンベロープの上部バンドは23766にあります。
このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
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