ユーロ/米ドルは一旦下押しの時間帯か
ECB理事会が開催された24日、ローソク足形状が上影陰線※となったユーロ/米ドル。本日25日時点では、トレンド転換を示唆するメルクマールが一部出現しています。(※上影陰線:相場の勢いが衰えつつあることを暗示するローソク足形状のこと。=上ヒゲ陰線。)
別図チャートでは、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の上方にあること、3) ローソク足の下方に青色の雲(=サポート帯、先行スパン)があること、そして、4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなっていることから、ユーロ/米ドルの日足チャートにおける総体的なトレンドは依然「上向き」であることが視認できます。
その一方で、a) BB(ボリンジャーバンド)・±2σラインが21日MAに向かって収縮する「スクイーズ」となっていること、b) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯する「売りサイン」に転換していること、そして、c) ローソク足がBB・+1σライン(≒1.11090ドル、別図黄色矢印)を下回り、「上昇バンドウォーク崩れ」になりつつあることから、足もとでは、「上昇トレンド一服」→「一旦下押しフロー」の時間帯と捉えて良さそうです。
25日時点におけるユーロ/米ドルの下値メドは、約1ヵ月の市場参加者の平均コストを示す21日MA付近の「1.10290ドル」。当該レートは、直近高安を結ぶフィボナッチ・リトレースメントの50.0%ライン、いわゆる“半値押し”水準とほぼ同値となっていることから、ユーロ/米ドルの足もとにおける下値重要数値と捉えて良いでしょう。
以上を概括すると、これからの時間におけるユーロ/米ドルは、徐々に下値を試す相場展開となりそうです。