S&P500月例レポート(2019年8月配信)<後編>

最新投稿日時:2019/08/17 14:02 - 「S&P500月例レポート(2019年8月配信)<後編>」(みんかぶマガジン)

S&P500月例レポート(2019年8月配信)<後編>

※<中編>から続く

●注目点

 ○トランプ大統領は「私はビットコインや他の仮想通貨のファンではない」と述べ、Facebookが銀行になりたいのであれば、銀行設立許可を求めるべきだ、と指摘しました。パウエルFRB議長もFacebookは「リブラ」の提供を開始する前に、仮想通貨を巡る懸念に対処する必要がある、との見解を示しました。

 ○英国は2020年4月からデジタル検索エンジン、ソーシャルメディアのプラットフォーム、オンラインマーケットプレイスに2%の税金を課す計画を発表しました。

 ○Volkswagen(VWAGY)はビートルの生産を終了しました(ビートルは1973年公開のウディ・アレン監督のSF映画「スリーパー」に登場しました)。

 ○Amazon(AMZN)は毎年恒例のプライムデーを7月15-16日に開催し(クリスマスの149日前)、昨年のブラックフライデー(2018年11月23日。今年は11月29日。今年のホリデーシーズンは期間が短いことに要注意)とサイバーマンデー(2018年11月26日。今年は12月2日)の合計販売点数を上回る1億7,500万点の商品を売り上げました。ライバル企業もセールを開催し(Target[TGT]はディールデイズ、eBay[EBAY]はフラッシュセール、Nordstrom[JWN]はアニバーサリーセールを開催し、私の妻と娘はセールを満喫しました)、米国の消費者の購買意欲は表面的には依然として旺盛のように見えます。Amazonのプライムデーにはそれほど関係ありませんが、EUはAmazonと同社のサイト上で商品を販売する業者との関係について、Amazonに対して反トラスト法違反の調査を開始しました。

 ○銀行大手のCitigroup(C)はトレーディング部門の利益が年初来、業界全体にわたって低迷を続ける中、トレーディング部門(債券と株式)の人員を数百人削減する計画を発表しました。

 ○米金融大手Capital One Financial(COP)は同社の傘下にあるクレジットカード会社がハッキングの被害を受け、Amazon.comのクラウドサービスに保存されていた1億600万人分の顧客情報が流出したと発表しました(警察はこの事件に関して、Amazon Web Servicesの元従業員を拘束したと発表しました)。

 ○ワシントンへの旅行希望者へのお知らせ:2019年8月5日~9月6日は議会が休会のため、ワシントンは美しく、混雑も少なく、夏ではありながらも熱気はかなり和らぐでしょう。

●利回り、金利、コモディティ

 ○米国10年国債利回りは6月末から横ばいの2.01%で月を終えました(2017年末は2.41%)。FOMCで0.25%の利下げが決定されました。

 ○英ポンドは6月末の1ポンド=1.2695ドルから1.2154ドルに下落し(2018年末は1.2754ドル、2017年末は1.3498ドル、2016年末は1.2345ドル)、ユーロは6月末の1ユーロ=1.1372ドルから1.1072ドルに下落しました(同1.1461ドル、同1.2000ドル、同1.0520ドル)。円は6月末の1ドル=107.89円から108.78円に下落し(同109.58円、同112.68円、同117.00円)、人民元は6月末の1ドル=6.8668元から6.8843元に下落しました(同6.8785元、同6.5030元、同6.9448元)。

 ○原油価格は6月末の1バレル=58.20ドルから下落して58.01ドルで月を終えました(同45.81ドル、同60.09ドル、同53.89ドル)。米国のガソリン価格(EIAによる全等級)は6月末の1ガロン=2.741ドルから2.798ドルに上昇して月末を迎えました(同2.358ドル、同2.589ドル、同2.364ドル)。

 ○金価格は6月末の1トロイオンス=1,412.50ドルから1,426.30ドルに上昇して月を終えました(同1,284.70ドル、同1,305.00ドル、同1,152.00ドル)。

 ○VIX恐怖指数は6月末の15.08から16.12に上昇して月末を迎えました。月中の最高は16.55、最低は11.69でした(同25.42、同11.05、同14.04)。

●世界の株式市場

 ○世界の株式市場は7月も引き続き上昇しましたが、6月と比べるとペースダウンし、地域によってばらつきも見られました。全体では6月の6.20%上昇、5月の6.20%下落に対し、7月は0.10%上昇しました。全体の上昇を牽引したのは米国市場の1.36%上昇で、米国を除くグローバル市場は1.35%の下落でした。過去3カ月間では、グローバル市場は0.28%の下落となり、米国の1.09%上昇を除くと、1.85%の下落でした。年初来では、グローバル市場は14.77%上昇しましたが、米国の19.16%の上昇を除外すると、9.95%の上昇でした。過去1年間では、グローバル市場は0.08%の下落となり、米国の4.90%の上昇を除くと、5.46%の下落でした。より長期的な指標は米国がアウトパフォームしていることを引き続き示しており、過去2年間のグローバル市場は米国(19.89%上昇)を含めば8.95%の上昇、米国を除くと1.94%の下落となっています。過去3年間では25.23%の上昇、米国(36.51%上昇)を除くと13.79%の上昇でした。

 ○7月にS&Pグローバル総合指数の時価総額は240億ドル増加しました(6月は3兆1,480億ドル増、5月は3兆4,000億ドル減)。米国以外の市場の時価総額は7月に3,500億ドル減少し(同1兆3,290億ドル増、同1兆4,470億ドル減)、米国市場は3,740億ドル増加しました(同1兆8,190億ドル増、同1兆9,530億ドル減)。

●7月のまとめ

 ○世界の株式市場は7月に0.10%上昇しました。米国市場は1.36%上昇し、米国を除くグローバル市場は1.35%下落しました。過去3カ月間では、グローバル市場は0.28%の下落、米国の1.09%の上昇を除くと、1.85%の下落でした。年初来では、グローバル市場は14.77%の上昇、米国の19.16%の上昇を除くと、9.95%の上昇でした。過去1年間でみると、グローバル市場は0.08%下落し、米国の4.90%の上昇を除くと、5.46%の下落となっています。

 ○新興国市場は7月に1.20%下落し、過去3カ月間では2.78%下落、年初来では9.91%上昇、過去1年間では3.11%の下落となりました。

 ○先進国市場は7月に0.25%上昇(米国を除くと1.39%下落)、過去3カ月間では0.02%上昇(同1.56%下落)、年初来では15.45%上昇(同10.19%上昇)、過去1年間では0.27%の上昇(同6.10%下落)となっています。

  ・11セクターのうち上昇は5セクターと少なく(6月は全11セクターが上昇、5月は全11セクターが下落)、セクター間のリターンのばらつきは縮小しました。パフォーマンスが最高のセクター(情報技術の2.58%上昇)と最低のセクター(エネルギーの3.08%下落)の騰落率の差は5.65%(過去1年間の平均は7.28%)と、6月の7.58%から縮小し、年初来では20.76%(6月は15.28%)となりました。

 ○新興国市場は5月の6.26%下落から6月は反発して4.97%上昇していましたが、7月は1.20%下落しました。過去3カ月間では2.78%下落、年初来では9.11%上昇、過去1年間では3.11%下落しています。過去2年間の騰落率は0.22%の下落、過去3年間では20.41%の上昇となりました。

  ・7月は23市場のうち8市場が上昇しました。6月は20市場でした。パフォーマンスが最も高かったのはトルコで、7月は10.64%上昇、年初来では8.81%上昇しました。2番目はUAE(アラブ首長国連邦)で、7月は8.64%の上昇、年初来では8.72%の上昇となりました。パフォーマンスが最低だったのはインドで、7月は5.74%の下落、年初来では0.24%の上昇となっています。次いでパフォーマンスが振るわなかったのはペルーで、7月は5.49%の下落、年初来では0.46%の上昇となりました。

 ○先進国市場は7月に全体で0.25%上昇しましたが、米国を除くと1.39%下落しました。過去3カ月間では0.02%の上昇(米国を除くと1.58%の下落)、年初来では15.46%の上昇(同10.19%の上昇)、過去1年間では0.27%の上昇(同6.10%の下落)となりました。過去2年間では10.05%上昇しましたが、米国を除くと2.39%下落しており、過去3年間では25.82%の上昇、米国を除くと12.14%の上昇となりました。

  ・7月は25市場のうち7市場が上昇しました。対して、6月は25市場全てが上昇していました。パフォーマンスが最高となったのはベルギーで、7月は6.44%の上昇、年初来では23.82%の上昇となっています。2番目はイスラエルで、7月は2.60%の上昇、年初来では14.15%の上昇となりました。パフォーマンスが最低だったのは韓国で、7月は6.95%の下落、年初来では5.10%の下落となりました。次いで振るわなかったのはスペインで、7月は4.47%の下落、年初来では3.36%の上昇となりました。

  ・注意すべき点として、日本は0.29%の上昇(年初来では6.26%上昇)、英国は3.34%の下落(同8.34%上昇)、ドイツは3.47%の下落(同8.03%上昇)となりました。
 

 

 

 

 

 

 
[執筆者]
ハワード・シルバーブラット
S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス
シニア・インデックス・アナリスト

※このレポートは、英文原本から参照用の目的でS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス(SPDJI)が作成したものです。SPDJIは、翻訳が正確かつ完全であるよう努めましたが、その正確性ないし完全性につきこれを保証し表明するものではありません。英文原本についてはサイトをご参照ください。
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