S&P500月例レポート(2019年8月配信)<中編>

最新投稿日時:2019/08/17 14:01 - 「S&P500月例レポート(2019年8月配信)<中編>」(みんかぶマガジン)

S&P500月例レポート(2019年8月配信)<中編>

※<前編>から続く

●中央銀行関連の動き

 ○欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁(10月31日に任期終了)の後任に国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事が指名されました。ラガルド氏はハト派と目され、ドラギ総裁の政策を踏襲するとみられます。

 ○オーストラリア準備銀行は2カ月連続で0.25%の利下げを実施し、政策金利を過去最低の1.00%に引き下げました。

 ○パウエルFRB議長は2日間にわたる米議会証言で、現在低金利と低失業率が共存していると述べ、利下げに前向きな考え(そして必要性はそれに比べると弱いとの見方)を示しました。

 ○米地区連銀経済報告(ベージュブック)によると、景気の見通しは明るいものの、前回調査に比べると若干力強さに欠けており、関税の影響への懸念が高まっています。

 ○IMFは2019年の世界の成長率予想を4月時点の3.3%から3.2%に引き下げました(1年前の予想は3.5%)

 ○ECBは政策理事会を開催し、利下げ(前回実施は2016年)と債券買入れ再開の可能性を示唆しました。

 ○トルコの中央銀行(エルドアン大統領による前総裁解任後の新体制)は4.25%の記録的な利下げを実施し、政策金利をこれまでの24%から19.75%に引き下げました。

 ○日銀は政策決定会合を開催して金融緩和策の維持を決定し、行動を起こすことを「躊躇しない」と述べました。

 ○FOMCは2008年以来となる0.25%の利下げを実施しました(10人中8人が賛成)。パウエル議長の発言を受けて9月の追加利下げ予想は後退しましたが、10月または12月の利下げ予想に変化はありません。

●企業業績

 ○2019年第2四半期の業績については、これまでに決算を終えた326銘柄中241銘柄(73.9%)で利益が予想を上回り、売上高に関しては324銘柄中192銘柄(59.3%)が予想を上回りました。

 ○第2四半期の利益予想は2018年末より7.1%引き下げられていましたが、先週には上昇しました。現在は前期比で3.9%の増益、前年同期比で2.1%の増益、過去最高だった2018年第4四半期からは4.6%の減益が予想されています。

 ○下半期については、利益は2019年第3四半期に過去最高を更新し(前期比5.6%増)、2019年第4四半期にはそれを上回る見通しです(常に将来の期待は大きく、前期比3.3%増と予想されています)。2019年は前年比7.0%増が見込まれます。2020年は2019年を12.3%上回ると予想されます。これらの予想は、今後発表される2019年下半期のガイダンス次第でさらに変更(または確認)されるでしょう。

 ○個別銘柄の業績(そして株価)に対する自社株買いによる当初の追い風は強まった模様で、株式数の減少によりEPSが前年同期比で4%以上押し上げられた銘柄は27.2%となりました(2019年第1四半期は24.8%)。

●個別銘柄

 ○報道によると、サウジアラビアは国営石油会社Aramcoの新規株式公開(IPO)の手続きを再開し、2021年の早い時期のIPO実施を目指しています。

 ○化粧品と美容関連商品大手のCoty(COTY)は関連ブランドについて30億ドルの減損計上を発表しました。

 ○韓国の電子機器大手Samsungはメモリーチップに対する需要減と米中の貿易問題を理由に、2019年第2四半期は前年同期比56.3%の減益になるとの見通しを発表しました。

 ○中国のインターネット商取引サイト運営のAlibaba(BABA)は株主総会で1対8の株式分割を決議しました(2020年7月15日より前に実施される予定)。同社は香港市場で200億ドル規模のセカンダリー上場を検討しています。

 ○ソーシャルメディア企業のFacebook(FB)は同社がサービスの開始を計画している仮想通貨(リブラ)に関して、米上院銀行委員会の公聴会に出席しました。大規模な暗号とその規制、監視、使用は政治的な重要課題へと急速に発展しつつあり、企業と社会に広範な影響を与えています。

 ○インターネット動画配信サービス大手Netflix(NFLX)はストリーミング放送の米国での契約者数が第2四半期に前期比で初めて減少したと発表しました(30万件の増加予想に対し、実績は13万6,000件の減少)。また、米国以外の地域でも契約数の伸びが鈍化しました(500万件の増加予想に対し、実績は270万件の増加)。

 ○航空機大手Boeing(BA、1週間で株価は3.3%上昇)は、新型機737MAXの運航停止に関して、49億ドル(税引き後)の費用を第2四半期のEPS(2019年7月24日水曜日の取引開始前に発表予定)から差し引くと発表しました。

 ○消費者信用情報会社のEquifax(EFX)の発表によれば、同社は2017年に発生したハッキングによる個人情報流出を巡る訴訟で、当局に最大で7億ドルを支払うことで合意しました(裁判所による認可が条件となっています)。

 ○米貨物輸送大手United Parcel Service(UPS)はオンラインショッピングによる需要の増加に伴い、日曜日に配達サービスを行う企業のリストに名を連ねました(2020年1月開始)。FedEx(FDX)も日曜日の配達サービスを開始する計画を最近発表しました。

 ○米司法省はAlphabet(GOOG/L)、Amazon(AMZN)、Apple(AAPL)のテクノロジー大手3社を対象に反トラスト法違反の調査を開始しました。この3社が年初来のS&P 500指数のリターンに占める割合は約10.6%です。

 ○Facebook(FB、1週間で株価は0.9%上昇)は個人情報流出問題を巡って、連邦取引委員会に50億ドルの罰金を支払うことで合意しました。

 ○S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスはS&P中型株400指数構成銘柄であった債券市場向け電子取引プラットフォームMarketAxess Holding(MKTX)をS&P 500指数に追加し、S&P 500指数構成銘柄であるHarris Corp(HRS)と合併するL3 Technologies(LLL)を同指数から除外しました。Harris CorpはL3Harris Technology(新ティッカーはLHX)に社名が変更されました。また、携帯電話サービス銘柄のT-Mobile US(TMUS)がS&P 500指数に追加され、International Business Machines(IBM)に買収されたRed Hat(RHT)が同指数から除外されました。

※<後編>に続く
 


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