判断重要日13日14日
本来、今後の相場展開を、「ボックス形成後に上昇波動へ移行」というシナリオとするには、6月3日の20290円と同レベルからの反発、というシナリオが必要だった。しかし、8月6日に20111円まで下落したことで、そのシナリオは現実味が薄れている。結論から言えば、21300円というラインを抜けることが出来なければ、次は20000円割れを心配しなくてはならない局面がいずれ来ると考えるべきだろう。
しかし、これを突破するチャンスはある。ひとつには、13日、14日に行われる日米貿易交渉実務者レベル会議だ。ここまで、それほど摩擦なく進展している日米問題だが、この実務者会議がスムースに進展すれば、株式市場には大きな安心感を与えるだろう。そしてそのポイントは為替だ。各メディアが報じるニュースよりも、為替の動向のほうがその内容を正確に反映するだろう。為替が円安に振れれば、交渉はスムースだと考えてよいはずだ。大型株は、今週は13日14日を待ってから判断をしても遅くないだろう。
市場では個人投資家を中心に、投資意欲は強いが、今週は盆休みにより、国内の出来高は出来にくい展開だ。したがって、薄商いの中で動く中小型株、業績発表などに伴うマザーズ銘柄などに注目が行きやすい。特に、6月に第3四半期決算を発表する9月決算銘柄に注目をしておきたい。好決算銘柄は、第3四半期の業績を待って、通期の業績予想の修正を行うことがあるからだ。また、株主総会時に公表した自社株買いの枠の残を意識するタイミングでもある。