FRB利下げ観測強まりドル軟調
下値警戒
【注目イベント】
・7/3 米6月ADP全国雇用者数、米6月ISM非製造業景況指数
・7/3 米5月貿易収支、米新規失業保険申請件数、米5月製造業受注
・米長期金利、主要国株価
【本文】
米国の10年債利回りが約2年8カ月ぶりに1.95%前後まで低下しており、ドル/円相場を圧迫している。米国債利回りの低下は、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測に裏打ちされた動きと見られる。なお、トランプ米大統領は、現在空席のFRB理事にセントルイス連銀のウォラー執行副総裁と欧州復興開発銀行(EBRD)米国理事のシェルトン氏を指名する意向を示しており、両氏はいずれも利下げに前向きとされる。
こうした中、7月30-31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、FRBが50bp(0.50%)の利下げに動く確率は再び30%程度に上昇しており、ドル/円は107円台半ばまで下落している。25bp(0.25%)の利下げは100%織り込み済みのため、50bp利下げの織り込み度合いがドル/円相場のキーポイントになっているようだ。
そうした観点からも、本日のNY市場で発表される米6月ADP全国雇用者数と米6月ISM非製造業景況指数は重要だろう。揃って下振れするようだと、米国債利回りが低下し、7月の50bp利下げ確率が上昇する中でドルが売られる事になるだろう。反対に、揃って改善となればドルに買い戻しが入りそうだ。その他、本日は米5月貿易収支、米新規失業保険申請件数、米5月製造業受注の発表も予定されている。