過剰な心配こそが命取り 経済的合理性に基ずいたクールな投資を
ちょっと株価が値下がりしただけで、「リーマンショック級の下げが来るのでは?」と過大に反応してしまうわけです。
恐怖は三段仕掛けの裏切り構造になって「株式版おれおれ詐欺」のようになっていますから、恐怖感がマックスになるのを客観視できる訓練をしておきたいですね。
まず、今回は
①10連休明け、令和に元号が変わって初めて迎える相場という期待感がありました→期待感の裏切りで安くなった。
②米中貿易交渉が続き、トランプ大統領は事前には盛んに「うまくいっている」発言をしていました→一転、厳しい交渉姿勢になり、予想に反して関税引き上げを即断。中国の姿勢も譲歩なしのような印象で雲行きが怪しくなった。→不安感の素地形成
③北朝鮮が飛翔体を打ち上げた→トランプ大統領との2度の会談でロケットマン卒業かと思いきや、また、戻ってしまった。次こそ、もっと飛ばすんじゃないかと不安を掻き立てられ始めた。
この恐怖の構造三段仕掛け・裏切り構造で投資家の気持ちがざわめき始めたところに、とどめの一発的な恐怖ニュースが出て、相場がV字に急落することがあるわけですが、
それを待ち構えていて買う巨額資金を運用する投資家がいることを思えば、
そうはやすやすと引っかかってはいけない、というのが私の考え方です。
第一、日経平均の5月10日のPBRは1.08。
BPSは19783.61円です。
十分割安感がありますから、前から欲しかった株を仕込むには格好の買い場だという認識でクールに時事ニュースと付き合いたいですね。