下落トレンドを示す2つのメルクマールとは?
【注目ポイント2】遅行スパンの“逆転”
【見通し】下降モメンタムが徐々に強まる相場展開となりそう
トルコリラ/円・週足チャートにおいて、下落トレンドを示すメルクマールが示現しています。
別図チャートでは、1) 26週MA(移動平均線)が横向きであること、2) ローソク足の上方に赤色の雲(=抵抗帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして、3) DMI(方向性指数)で-DI>+DIとなっていること(別図青色点線丸印)から、トルコリラ/円・週足チャートでは上方硬直性相場となっていることが視認できます。
そんな中、注目したいのが、2つの重要メルクマールの動向。
まず1つ目は、BB(ボリンジャーバンド)・±2σラインが26週MAに対して拡張する“エクスパンション”となっていること。当該シグナルは、「トレンドのさらなる強まり」を示唆していることから、この場合は、下降トレンドに対する“追い風”となりそうです。
そして2つ目は、遅行スパン(=26週遅行スパン)の先端部分がローソク足を下抜けブレーク(=“逆転”、別図黄色矢印)していること。同スパンは、終値を結んだ線であるラインチャートを26週(=約半年)分後ろにスライドさせたもので、これは約半年前の市場参加者の取得レート(=ローソク足で表示)と現レート(=遅行スパンで表示)の関係性を示しています。
現状では「26週(約半年)前レート>現レート」となっており、つまり、約半年間における市場参加者のポジション状況に照らし合わせると「買い方不利/売り方有利」となっていることが想定されることから、下方向へのバイアスが強まることを示していると捉えることができます。
以上を概括すると、これからの時間におけるトルコリラ/円は、下降モメンタムが徐々に強まる相場展開となりそうです。