歴史的小動き阻止に向けた手掛りは
もみ合い
【目先の注目材料】
・4/18 米3月小売売上高、米新規失業保険申請件数
・4/18 独4月製造業PMI・速報値
・米長期金利、主要国株価
【本文】
ドル/円は、112円前後での膠着商状が続くこと3日、本日で4日目となる。年初来高値圏で推移しているため、上下どちらに動意付いても不思議はないところだが、今週これまでの値幅は33銭前後にとどまっている。明日は、海外市場が軒並み休場の「グッドフライデー」となるだけに値動きは期待しづらい。本日の欧米市場でも膠着商状が続くようなら、今週は1週間の値動きとしては今世紀最小になる可能性が高まりそうだ。なお、これまでの今世紀最小記録は2012年1月第2週の38銭前後である。
もっとも、今世紀最小値幅という不名誉な記録を回避するための手掛り材料は少なくない。まずは、米3月小売売上高の結果に注目したい。2月に予想外の前月比マイナス(-0.2%)を記録した反動もあって、今回は前月比+1.0%という高めの伸びが見込まれている。また、同時刻に発表される週次の米新規失業保険申請件数にも注目だ。前回はほぼ50年ぶりの低水準となる19.6万件に改善したが、今回は20.5万件に増加すると見られている。今回分は、米4月雇用統計の調査が行われた前週のものだけに注目が集まりそうだ。
その他、欧州市場では仏・独・ユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI)・速報値が発表される。中でも、独製造業PMIは、前回の3月分速報値が約7年ぶりの低水準に沈み、独DAX指数を1.6%、NYダウ平均を1.8%それぞれ下落させた。世界景気の腰折れ懸念が広がり、翌日の日経平均株価は3.0%下落した。今回の4月分は45.0と小幅な持ち直しが予想されている。欧米株式市場への影響も見定めたい。