変化が起こり易い時間帯
パターン分析からは、心理的節目110円水準は、1月3日安値と1月31安値とのダブルボトムのネックラインと重なり、明確に同水準を上抜くと、強気感は増すチャート形状となる。一方、現行の水準~転換線水準を維持したままでも、日柄経過と共に一目均衡表の雲の下(弱気の時代)から雲の上方(強気の時代)へ、転じる事となる。
2月中旬に向けて雲の厚みも増していく時間帯に向かい、ドル円の下値支持感は高まるかもしれない。2月は対等数値から変化の起こり易い時間帯だ。来週は中国市場では春節休暇が終わり、多くの市場参加者が戻ってくる。日本は3連休入りだが、連休前後で市場の風景が変わっている可能性には注意したい。メイ英首相は7日、ブリュッセルでEU側と会談する予定。議会が可決した離脱協定案の修正を求める構えだが、3月のブレグジット期限を前に不透明感は強い。15日には米暫定予算期限が到来する。自動車関税に関する報告期日も間近だ。週明けにはムニューシン財務長官とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が北京を訪問し、閣僚級の貿易協議を開催する。米中貿易協議の陰に隠れてしまっているが、日米貿易協議も忘れてはいけない。2月末には米朝首脳会談、米中首脳会談が控える。重要政治イベントが相次ぎ、上下にボラティリティが高まるかもしれない。
ドルと逆相関のNY金は、支持線の1300ドルの攻防に差し掛かっている。同水準を割り込んでくると、ドルの短期的な上値余地は広がるだろうが、不透明感の強さからNY金の1300ドル以下を買い拾おうとする押し目買い意欲も強いと思われ、ドル円の噴き値は売られやすいかも知れない。