12日のドル/円は、一時111.80円台まで下落する場面もあったが、前日に続きこの水準で下げ渋ると112円台に値を戻して日足小陽線でクローズ。ただ、週末にはムニューシン米財務長官が、日本との新貿易協定に通貨安誘導を禁ずる為替条項を盛り込む意向を示しており、今後の協議に対する不透明感がくすぶる事になった。その他、同じく週末に行われたドイツ・バイエルン州議会選挙では、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)と統一会派を組むキリスト教社会同盟(CSU)が大敗しており、ドイツで政治不安が広がる恐れも出てきた。ドル/円相場を取り巻く市場環境は良好とは言い難いところだろう。足元の値動きからは111円台後半での底入れの可能性が覗えるものの、上昇期待は高まりにくそうだ。
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