世界一の投資家、ウォーレン・バフェット。
ウォーレン・バフェットは、「世界でもっとも成功している投資家」です。このことについて、異論のある方は、居ないでしょう。
ですが。
「バフェットの投資法を真似れば、わたしも金持ちになれるはず!」なんて考えるのは、いささか早計です。
彼の銘柄選別法には、エビデンスの見られない部分もいくらかあります。銘柄選別法の話ばかりが広まってしまって、過大評価されています。
それと同時に、彼の本当のスゴさに気づいている人が、あまりに少ない気がするんです。ちょっと、皆さん。彼のことを勘違いしてるんじゃないでしょうか?
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巷には、バフェットにまつわる本が溢れています。これらは良書ばかりです。学びの多い本です。
ぼく自身、彼にまつわる本をたくさん読んでいます。そして、いろんな人にも「読んだほうが良いよ!」とオススメしてます。
中でも多いのが、「バフェット銘柄」にまつわる本です。こういった本では、彼が選別した銘柄や、その探し方についてまとめられています。
でも、、、
この本には、大事な視点が抜けている気がするのです。何が抜けているのかというと、「バフェットが買った銘柄は、彼が経営に口出しできる」もいう点です。
ぼくら投資家は、彼の「銘柄選別法」にばかり気を取られています。でも、彼の銘柄選別法は、彼の運用成績を一部しか担っていない気がするのです。
つまり、「バフェットによる銘柄の選び方」よりも「バフェットが経営に口出しをすること」のほうが、よっぽど、運用成績に影響を与えてるんじゃないか?ってことですね。
そして、ぼくがここで強調したいのは、「バフェットの銘柄選別法を真似したところで、バフェットのようにはなれませんよ」ってことです。
本当にバフェットのような運用成績を出したいのであれば、彼のように、買い付けた企業の経営にどっぷり浸かって、舵取りまでしなきゃいけないんじゃない?と思う訳です。
あくまでこの話は、ぼくの推測です。でも、これこそが、バフェットが成功してきたことの、本質だと思うんです。
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バフェットの方法が使えないと言っている訳ではありませんよ。
ぼくが言いたいのは、バフェットが株を買うときには、「株を買えば儲かる会社を選ぶ」ことに力を注いできたわけではないということです。
そうではなく、「自分たちが経営できる、割安性の高い会社を選んできた」ということです。(単に割安株を買うのとは、訳が違いますよね?)
そう考えると、「バフェットのように銘柄を選べば、儲けることができる!」なんて考えている人たちが、むっちゃ滑稽に見えてきます。
彼らはさしづめ、「小手先を真似るばかりの愚か者」ということですね(笑)
…まぁ、ぼくもその一人だったこともあるので、人さまに偉そうなことは言えない訳ですが(;´Д`)
バフェットは「一流の投資家」であると同時に、「一流の経営者」でもあります。
前者のイメージばかりに固執して、「彼の銘柄選別法を真似れば億万長者になれる!」なーんて考えるのは止めましょう。
短絡的な思考は、ぼくらの身を滅ぼしますよ。
- 中原良太