ドル円チャート分析
【見通し】 足もとでは「110.00円」から「111.00円」のナローな相場展開か
日本時間本日午後1時1分、トランプ大統領が340億ドル相当の中国製品を対象とする追加関税を発動しました。
今後は、返す刀で中国が報復関税を行い、米中貿易戦争に発展する可能性もあることから、これからの米ドル/円相場も神経質な展開となることが予想されます。
上図チャートでは、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の上方に位置していること(上図黄色矢印)、3) ローソク足の下方に青色の雲(=サポート帯)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして5) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなっていること(上図赤色点線丸印)から、足もとの米ドル/円は下方硬直性を伴う緩やかな上昇トレンドとなっていることが分かります。
その一方で、21日MAが鈍角推移となっていること、また、各BB(ボリンジャーバンド)が21日MAに対してパラレルに推移していることから、依然としてBB・+2σライン(≒111.00円)付近では上値の重い相場展開となりそうです。
総合すると、足もとの米ドル/円の下値メドは先行1スパンを基準とする「110.00円」、上値メドは前述の通りBB・+2σラインを基準とする「111.00円」となりそうです。
本日は、日本時間午後9時30分に6月米雇用統計発表も控えており、先に述べた米中貿易戦争懸念も合わせて材料目白押しといった相場環境ですが、上図チャートの主要メルクマールを確認する限り、足もとではナロー(=幅の狭い)レンジ内(110.00~111.00円)での相場展開が想定されます。
これは、今後の波乱を前にした“嵐の前の静けさ”なのでしょうか。今後も引き続き、チャートの各メルクマールを確認する必要がありそうです。