ドルインデックスは、上ヒゲの長い「トンカチ」が出現
トレードタイムです。
■今週は、イベントと日本の連休、そして警戒される「セル・イン・メイ」によって週後半以降、株価のから高値警戒感からボラティリティ(変動)が大きく振幅すると予想します。
先週は、米中貿易戦争懸念がピークアウトしたことや北朝鮮の動向が融和方向への期待感で「リスクオン」に傾き、ドル円も109円台にのせました。
また、米10年国債も3%の大台に到達したこともあり、他国に比べ金利差が開くことから、ドル買いが優勢になったことも支援材料になりました。
しかし、世界的にも情勢が落ち着きを取り戻しつつある中で、以下のポイントを警戒したいです。
・米長期金利の上昇
・米個人消費の動向
・トランプ大統領の口先介入
・原油価格の上昇
■米10年国債の利回りが3%の大台に到達したことから、実質金利の上昇も期待感が出始めたことで、ドル買いが先行すると予想するのが通常の考え方です。
しかし、今後は、トランプ減税による財政赤字拡大も予想されることからも、米国債増発も余儀なく行われることから、米国債バブルも可能性も考える必要はありそうです。
それゆえ、米国債離れすらあるので、この金利上昇が吉とでるのか凶とでるのか・・油断できない状況と思っています。
特に、今年は中間選挙もあるだけに、今後のトランプ大統領の動きは、全て消費者よりの瀬策転換に移行する可能性もあります。
と考えれば、まずは所得減税を延長すること、製造業に有利な政策を含め、特に貿易面での動きが活発化する可能性があるとみています。
■また、NAFTAの再交渉や日本との二国間貿易を米国が有利に運ぶ可能性もあるので、警戒は必要です。
先日の日米首脳会談では、これといった情報は展開されていないものの、今後は必ず動き出すとみています。
それに原油価格も気づけば60ドル台後半ということもあり、米消費者を直撃しているので、この辺りのけん制にも警戒したいです。
■ドル円やドルインデックスをみれば、完全にリスクオンの相場展開とみるのは妥当とみるべきですが、「金(ゴールド)の相場やETF」の動向を見ると、そうでもありません。
特に金ETF残高は先週末現在、871.20トン(SPDRゴールド・シェア)と昨年11月以来の水準に増加しています。この動きを見る限りは完全なリスクオンとはいえないと思っています。
■最後にドル円のテクニカルです。
日足ベースでは、昨年11月6日高値(114.74円)と今年3月26日安値(104.56円)に対する50%戻り(109.67円)をほぼ達成されています。
また、移動平均120日線(先週末現在:109.47円)で押し戻されているところをみると、一旦今週は押しやすいのではないかとみています。
更に、ドルインデックスをみると上ヒゲの長い「トンカチ」が出現しています。
更に、移動平均200日線(先週末現在:91.87)でブロックされているところをみても、ドル円の上昇も小休止しやすいのではないかとみています。
買い目線の場合、107円ミドルまで待つイメージです。