【アラーム分析ランキング】
例年通り、有価証券報告書に記載された財務諸表をアラーム管理システムにて分析した結果を公表致します。
【『格付速報』を知っていますか?】
10年前、『会社四季報』『日経会社情報』とは違うジャンルの“上場企業の分析情報”を提供するという意気込みで、日本証券新聞社のご協力頂き、『格付速報』が出版されていました。
2004年から2006年12月までの販売ではあったが、一部の投資家や企業審査の方には評判となり、今でも再開を期待する根強いファンがいます。
とにかく辛口な分析が評判でした。
当時は、「何でこんなに点数が低いんだ!」、「競合のA社より点数が低いのは何でなんだ!」
「あと1点で100点となるが、どうすれば点数が上がるのか?」などの多数のお問い合わせやご意見を頂き、『格付速報』の担当者が苦労していたのをよく目にしました。
今回の分析結果は、『格付速報(2015年度版)-下位56社と100点企業特集-』と言っても差し支えない代物です。ご参照ください。
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<アラーム管理システムとは>
2期分以上の財務諸表(BS、PL、脚注)から、企業を100点満点で評価。
40点以下を「資金繰りの破綻リスクが高い」と評価する。
詳細については、下記URLをご参照ください。
http://alox.jp/sevices/alarm/
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【下位56社と100点企業】
下位56社と100点企業の全データは、下記の認証サイトからダウンロードができます。
ユーザー名とパスワードを入力してご参照ください。
<認証サイト>
http://alox.jp/contact/mail_authentication.html
【ユーザー名】alox
【パスワード】2016
【データについて】
<データ件数> 3433社
<データ作成方法>
EDINETから入手した財務情報をアラーム管理システムにて分析して作成
<データ抽出条件>
(1)最新決算年月が2015年2月から2016年1月までのデータ
(2)連続した決算書が3期以上
(3)連結と単独の決算が両方ある場合は、連結を優先
(4)アラームの分析対象外業種(銀行、生損保、証券)は除く
※毎年の掲載企業数が違うのは、同率ランクの企業数等の影響で、キリの良い数字の抽出が難しいためです。今年は、キリの良い数字ではありませんが、56社とさせて頂きました。
【昨年との比較】
昨年に比べると100点満点企業が減り、40点以下の企業が増えた。
2015年配信 総数:3318社 40点以下:146社 100点:16社
2016年配信 総数:3433社 40点以下:169社 100点:8社
上場企業の財務余力がやや低下傾向にあると言える。
上記はあくまでも昨年度決算のデータ(2016年3月期を含まない)による分析である。
来期以降は、「株価の低迷による保有する資産の下落」、「円高の影響による利益の下方修正」、「イギリスユーロ離脱の余波」により、さらに財務に余力のない40点以下の企業が増える可能性が高い。
【下位56社の傾向】
56社中、28社が赤字が常態化(※)している。
医療系は軒並み赤字だ。
その他、業態変更、事業領域の拡大、内部統制の不備、別会社の傘下入り、投資先行企業など、点数に見合った企業属性を具備しており、これはいつも通りの傾向である。
※3期連続赤字の会社を「赤字の常態化」と定義。
【総括】
今年は、上場企業の倒産が1件も発生していない。
「日本は好景気だから、上場企業の倒産がない」と考える人はいないだろう。
財務余力の低下は、上場企業も非上場企業も同様だ。
つまり、突発的な事象への耐久力が弱くなっているのは間違いない。
世界の政治経済は、近年稀に見る突発事象のマグマが溜まっており、「上場企業の突然死」に直面する可能性を否定できない。
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