注目すべきコンビニ3社の株価動向

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最新投稿日時:2015/06/15 13:49 - 「注目すべきコンビニ3社の株価動向」(みんかぶ株式コラム)

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注目すべきコンビニ3社の株価動向

著者:堀 篤
投稿:2015/06/15 13:49

それぞれ違う3つの形のチャートを描くコンビニ3社

 コンビニエンスストアの3銘柄、ローソン、セブンアンドアイHD、ファミリーマートの株価推移が面白い。これまで圧倒的王者だったセブンイレブンだが、ファミリーマートがユニーグループとの経営統合を固め、予定通りなら、来年3月には、ほぼ同規模に追いついてくる。また、苦しい展開のローソンも、ここへきてNTTドコモとの提携など、新たな立て直しを始めている。

 株価形成も、それぞれの状況に合わせ、同業であるにも関わらず、異なる動きを見せてきた。

 先月、ドコモのdポイントとの連携(12月から)で話題を呼んだローソンは、二番底を形成して、上がりあけている。一方、セブンアンドアイHDは、下降トレンドを続けているが、下落の角度は緩やかになり、底値到達が近いことを示唆しているようだ。ファミリーマートは、着実に、上昇トレンドに乗った推移をしている。

 つまり、底値からのリバウンドならローソン、底値狙いの逆張りならセブン、順張りならファミリーマート、という状況になっている。では、どれを狙えば良いのだろうか・・・

インバウンドと、回復する国内消費の取り込み、どちらに力点を置くのか

 コンビニ各社は、生き残りとシェア拡大の為、積極的な展開を続けている。なにしろ、拡大しなければ、縮小させられる、という厳しい世界だ。ここでいう生き残りとは、まさに文字通りの言葉になる。

 国内消費の回復見通しと、東京五輪に向けての海外顧客の増加を背景に、コンビニ各社は、新たな激烈な戦いに出始めている。

 株式市場を賑わせている、「インバウンド」には、各社とも力を入れている。昨年12月、セブンイレブンでは免税対応を始め、ローソンでも今年2月から都内店舗で、そして遅れていたファミリーマートでは、3月から一部店舗で始める。
しかし、ギンレイカードの決済では、ファミリーマートが先行している。6月14日の日経新聞では、現在250店舗にある決済機を、9月までに1250店舗まで拡大する、という記事が出ている。

 そのほかにも、海外発行のクレジットカードやキャッシュカードが、各コンビニのATMで使えるようになってくる。

 こういったインバウンド戦争以外にも、戦いはシビアになっている。セブンイレブンでは、ネット販売とコンビニを連携させる「オムニ戦略」を推進させ、グループとしての総合力を活かす作戦だ。一方で、ファミリーマートはユニーグループとの統合の後に、更なるM&Aを仕掛け始めている、という噂がある。ローソンも、ドコモとの提携のような、一発逆転の策を、他にも練っているだろう。

 投資家として、注目すべきは、二つの点だ。

 まずは海外。基本的な成長戦略は、常に海外にある。海外への進出スピード、海外顧客の取り込み、という部分が、勝敗を決することになるだろう。そして、国内の消費回復。ネットを評価するならセブン、ポイントビジネスならローソン、ファミリーマートだ。そして、国内小売りの再編も大きなテーマだ。

3社の株価と指標など(6月12日現在)

3社の狙いどころ

 順調な相場に手堅く乗るなら、ファミリーマートだろう。国内再編、インバウンド、両方に、大型の手を打てる能力がある。上海に行った時にも、中国での「ファミマ」の浸透には感心させられた。確かに、セブンイレブンと、この分野でも肩を並べているだろう。上値の大きさが最も期待できそうな銘柄だ。

 セブンアンドアイHDには、これまでが強すぎるイメージがあり、そこから落とされる、というイメージがある、また、コンビニが全体の45%にすぎない、という一面もある。スーパーや百貨店が落ちれば、株価の足を引っ張ることになる。しかし、国内消費の回復基調が数値で鮮明になるようなニュースが出れば、最も反応が良い銘柄となりそうだ。

 ローソンの一発逆転の一手に期待する手も十分にある。ROEが最も高いのが同社だ、という面もあるので、チャートの読みを正しくすれば、投資しやすい銘柄だ。

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配信元: みんかぶ株式コラム

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