「コジテク(小次郎講師の使えるテクニカル分析講座)実践編」第51回、そして第2部第5回!
□皆さん、こんにちは、小次郎講師です。本日はRSIの5回目。
■助手のムサシです。よろしくお願いします。少しずつRSIというものがわかってきました。
□まだまだこれから。奥は深いぞ。
■はい。まずは・・・7月の講師関連予定報告!
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7/15(火)CX市況講演会
https://www.jcfia.gr.jp/cx_seminar13.pdf
7/26(土)岡地名古屋セミナー
https://www.okachi.jp/seminar/detail20140726n.php
□さて、本日はRSIのダイバージェンスの話。ダイバージェンスはオシレーター系の指標であればどの指標でも使われる。
■そうですね。MACDでもストキャスティクスでもダイバージェンスの話がありました。
□そういうこと。ということで、どのオシレーター系指標でもダイバージェンスの見方が同じだと思っている人が多いが、それぞれ個別に少しずつ違う。そこら辺誤解のないように。
■やっぱりその指標ごとに違うんですね。
□同じだったらそっちの方が不思議だ。そもそも違う計算式なんだからね。ではまずダイバージェンス(ダイバージェンシーとも呼ぶ)の定義から。
1、ダイバージェンスの定義
【ダイバージェンスとは?】
・上昇トレンドにおいて価格ウェイブがまだ上昇しているのに、オシレーターのウェイブはすでに下降を始めているとき。
・・・相場の天井うちを暗示し、売りサインと言われる。
・下降トレンドにおいて価格ウェイブがまだ下降しているのに、オシレーターのウェイブはすでに上昇を始めているとき。
・・・相場の底うちを暗示し、買いサインと言われる。
□ちなみに上昇トレンドのときにはウェイブの天井部を線でつないで比較する。下降トレンドのときはウェイブの底を線でつないで比較する。そしてダイバージェンスが始まる前に上昇トレンドであれば70を超えていること、下降トレンドであれば30を下回っていることが条件となる。下図をご覧。
※上昇相場の終焉を暗示するダイバージェンス
※下降相場の終焉を暗示するダイバージェンス
■確かにダイバージェンスが起こるとトレンド転換につながりますね。
2、何故ダイバージェンスがトレンド転換を予兆するか?
□さて、今回は宿題があったね。ムサシ君。
■え?なんかありましたっけ?
□「ほかの人に負けるわけにはいかない」とか調子のいいことを言っておいてこれだ。
「何故ダイバージェンスはトレンド転換を予兆するのか?」これが宿題だ。
■すっかり忘れてました。すみません。
□ゴホン。まあいい。
価格は波打ちながら上昇する。そしてオシレーター系指標も波打ちながら上昇する。しかし、その中身はよく見ると別物。
■別物とは?
□価格変動はそのまま価格の動きを表す。しかし、RSIは価格の動きを表してるわけじゃない。
■過去14日間の値動きで買い勢力がどれくらい強いかを示したもの、でしたね。
□そうだ。RSIは勢力の強さを表している。50以上だったら買い勢力の方が強く、50以下だったら売り勢力の方が強い。
■ですね。
□ということは・・・たとえば今、上昇トレンドがあって、価格が波打ちながら上昇していても上昇力がピークより弱まっていたらRSIは下降する。
■あ。なるほど。RSIの下降は「上昇力の弱まり」ですものね。実際には50以上だと上昇しているのだけど、その上昇の中で勢いよく上昇しているときとそれほどでもないときがある。
□そういうこと。具体的な数字で言ってみよう。RSIのウェイブのピークが70から60に下がったとする。どちらにしろ50以上ということは、価格は上昇しているのだよ。しかし、RSIが70から60に下がったとしたら、上昇力が弱まっているのは間違いない。
■なるほど。
□下降トレンドのケースはこの逆。価格ウェイブの底がまだまだ下がっているのに、RSIのウェイブの底が切り上がっているとしたら、それは下降の勢いが弱まっている証拠。具体的な例で話すと、RSIのウェイブの底が30から40に上がったとする。50以下ということはまだまだ下がっている。でもRSIが30から40に上昇したことを見れば下降力が弱まっていることは間違いない。
■ですね。
3、ダイバージェンスの注意ポイント!
□ただし、注意ポイントとしては・・・
■注意ポイント!?
□たとえば上昇トレンド中にRSIのダイバージェンスが起こったとする。そのときわかるのは上昇力が弱まったということ。上昇力が弱まったということと、下降トレンドに変わるということはちょっと違う。
■つまり、上昇力が弱まっていると思ったらまた強くなったという展開もありうるということですね。
□そういうこと。考えられるでしょ?
■ですね。ではどうすればいいと?
□RSIのダイバージェンスを絶対的なものと思ってはいけない。あくまで、トレンドが変化する可能性ありと身構える。
■身構えるけど、まだ売買はしないんですね。
□そういうこと。まずは、価格が反転を始めてからアクションを起こす。そのときも損切りラインを小さめに設定して、逆方向に行ったらすぐに決済出来るようにして、仕掛けるというのが鉄則。
上昇トレンド中にダイバージェンスが起こったとき
1、トレンドが変化するかもと身構える。
2、価格が下げ始めたことを確認して売る。
3、逆方向に行く可能性があるので浅めに損切りラインを設定する。
下降トレンド中にダイバージェンスが起こったとき
1、トレンドが変化するかもと身構える。
2、価格が上げ始めたことを確認して買う。
3、逆方向に行く可能性があるので浅めに損切りラインを設定する。
□大事なことは価格が変化しだしてから仕掛けること。価格が変化しないのに先読みして仕掛けると痛い目に合うことがある。
■なるほど、ダイバージェンスを買い方の勢いがなくなってきたと正しく理解すると、それが下げにすぐつながるケースと、その後また勢いが出てきたというケースがあることがわかりますね。
□ダイバージェンスを絶対視しないで、トレンドが反転する可能性があるぞ、と、注意深く見守るという姿勢が大事。
■了解です。
□本日はRSIのダイバージェンス。ではまた次回。まだまだRSIが続く。
■え?もうこれ以上話すこと無いような。
□ははは、ここまでなら一般のサイトでも書いてある。ここからがコジテクの真骨頂。
■恐れいりました。次回が楽しみです。
今日のまとめ
【ダイバージェンスとは?】
・上昇トレンドにおいて価格ウェイブがまだ上昇しているのに、オシレーターのウェイブはすでに下降を始めているとき。
・・・相場の天井うちを暗示し、売りサインと言われる。
・下降トレンドにおいて価格ウェイブがまだ下降しているのに、オシレーターのウェイブはすでに上昇を始めているとき。
・・・相場の底うちを暗示し、買いサインと言われる。
※上昇トレンドのときにはウェイブの天井部を線でつないで比較する。下降トレンドのときはウェイブの底を線でつないで比較する。
・ダイバージェンスが始まる前に上昇トレンドであれば70を超えていること、下降トレンドであれば30を下回っていることが条件。
【ダイバージェンスがトレンド転換につながる理由】
・上昇トレンドがあって、価格が波打ちながら上昇していても上昇力がピークより弱まっていたらRSIは下降する。
【ダイバージェンスの注意点】
・上昇トレンド中にRSIのダイバージェンスが起こったとする。そのときわかるのは上昇力が弱まったということ。上昇力が弱まったということと、下降トレンドに変わるということはちょっと違う。
【ダイバージェンスの具体的戦術】
上昇トレンド中にダイバージェンスが起こったとき
1、トレンドが変化するかもと身構える。
2、価格が下げ始めたことを確認して売る。
3、逆方向に行く可能性があるので浅めに損切りラインを設定する。
下降トレンド中にダイバージェンスが起こったとき
1、トレンドが変化するかもと身構える。
2、価格が上げ始めたことを確認して買う。
3、逆方向に行く可能性があるので浅めに損切りラインを設定する。
□第2部第5回講義終了。
■「起立、礼!」
□本日の講義をマスターしたなら、単位を2単位差し上げよう。
本日の単位数2 累計単位数10
中級テクニシャンまで後90単位!
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