原油高、シェル株高の恩恵あり、創業家の買気強く押目買い
直近2018年3月期第2四半期決算経常利益は895億前年同期比+179.1%増。
通期見通しも従来予想から営業利益1240→1600億、経常利益1400→1760億に大幅上方修正され、同時に年間配当も50→80円に7年ぶりの増配発表となった。
なかなか抜けなかった年初来高値も昨年12月中旬に更新。
原油石炭価格の上昇、精製マージンの改善などで2週間ほどで年末年始で約500円がらみの上げを演じたが、同業のJXTGやコスモの上げ幅に比べるとまだまだの感は否めない。
同社が大量保有する昭シェル株は、週末1600円まで上昇、予想外に含み益も膨らんだ。
また同社の在庫評価に与える影響はドバイ原油1ドルにつき約21億、ドル円1円につき約11億。同社の前提レートはドバイ原油55ドル(11月~)、ドル円110円としている。週末のドバイ原油は、米北東部大寒波、イラクの反政府デモによる地政学リスク拡大、このところのパイプライン事故などで想定レートより、10ドル弱高い64.79ドルで堅調推移。
ドル円は、週末の米雇用統計予想以下だったものの113円前半で推移している。
そして、出光創業家は12月後半に26→28.5%まで株を買い増した。経営統合に反対する創業家の買い意欲が強いということは、下値は買い支えられ、買い方も安心だ。サプライズ増配も創業家に軍資金投入したようなものか。
PER7.90、PBR1.23。まだまだこれから。