◆年末相場らしい展開に期待したい
週末(8日)の米国株式市場は、主要3指数がそろって上昇しました。11月の雇用統計では、非農業業部門雇用者数が事前予想の+20万人を上回る+22.8万人で、平均賃金の伸びはやや低かったものの、概ね好調な結果でした。
為替市場では、雇用統計の結果発表直後にドル安、円高に振れる場面もありましたが、その後は持ち直して1ドル=113円台中盤で終了しました。
週末の海外市場を織り込んだシカゴ日経先物は+55円の22845円でした。週明けは買い先行になりそうですが、米国株高、円安安定のわりにはそれほど上昇していない印象です。
日経平均の終値ベースの高値は11月7日の22937円で、先週末終値から120円程度上がれば高値更新になるため、高値接近が意識されているのだと思われます。
ただし、弱気材料も少ないので、ひとまずは22000円から23000円のレンジ上限の突破を試しそうです。
23000円突破となれば、11月9日の23000円抜けからちょうど1ヶ月の高値もみ合いから再上昇のシナリオになります。
しかしながら、日経平均が高値トライするならば、外国人投資家の買い越しが必須になるでしょうが、直近の投資部門別売買動向は3週連続で売り越しですし、月末にかけてクリスマス休暇に入ることも考えますと、外国人投資家主導で日経平均や大型株が上昇する展開は難しく感じます。
一方、個人投資家を中心にした個別株物色は、年末相場らしくてしっくりきます。日経平均はレンジ上限を試して堅調なものの上値も重く、中小型株優位の展開になってくるのではないかと考えています。