◆5日線の方向転換から短期リバウンドに期待したい
週末(25日)の米国株式市場は、NYダウが小幅反発、ナスダック指数が小幅続落で高安まちまちになりました。
ジャクソンホール会議のイエレン議長講演に注目が集まりましたが、金融引き締めに関する発言がなかったため、株式市場を大きく動かす手がかりにはなりませんでした。
一方、為替市場ではドル円よりユーロドルで大きな動きにつながりました。ドラギ総裁がユーロ高に対して何か言及するのではないかという思惑があったのですが、何も出なかったためにユーロ買いの流れが加速しました。
ユーロドルは1ユーロ=1.1940ドルまで上昇し、2015年1月以来の高値を記録しています。
ドル円はイエレン議長講演で手がかりがなかったため、1ドル=109円台後半から円高に振れていますが、109円台は保っているため、過度な円高警戒感も出ていないと思われます。
週末の海外市場を織り込んだシカゴ日経先物は変わらずの19450円でしたから、ジャクソンホールのイベント通過が日経平均の手がかりにはなりそうにありません。
また、26日の早朝に北朝鮮がミサイルを数発発射したと報道されていますが、1発は発射直後、残りの2発は飛行してから爆発して失敗と報道されていますから、こちらもリスクオフムードにつながるほどではなさそうです。
先週の様子見材料だったジャクソンホールのイエレン、ドラギ講演、北朝鮮の軍事挑発ともに手がかりにはならず、そうかといってアク抜けした感じもないので、モヤモヤが持ち越された印象でした。
手がかり不足ではありますが、日経平均の下値を売り込むほどではないと考えられるため、テクニカル的な自律反発が優勢になりそうです。
日経平均だけに注目しますと、8月は18営業日のうち値上がりは6営業日しかなく、先週も木曜日にはサイコロジカルラインが2勝10敗の低水準に落ち込んでいます。また、小幅な動きで目立ちませんが、前週末比では6週連続マイナスでした。
日経平均が大きく下がる値幅調整ではないので、V字反転のリバウンドは期待できそうにありませんが、来週からいったんは買戻し優勢になってくる想定です。
週明けに上昇すると5日線が上向きに変化しやすい形状なので、5日線の反転から25日線水準くらいまでの反発に向かう想定です。