◆主力企業の決算で日経平均が水準を切り上げられるか?
週末の米国市場は、NYダウが4日続伸で高値更新しましたが、S&P500とナスダック指数が下落してまちまちの結果でした。
為替市場は米国の第2四半期GDPが前期比+2.6%と堅調ではあったものの、雇用コスト指数の伸びが鈍化したためにインフレ期待が後退、米国債利回りが低下してドル売りの流れが続きました。
さらに、北朝鮮がミサイルを発射したとの報道がリスクオフの円買いのきっかけになり、終盤に一段のドル安、円高になりました。
1ドル=110円台中盤まで円高が進んだのですが、シカゴ日経先物は+10円の19960円とほぼ横ばいでしたから、週明けは前週末と同水準からスタートし、東京市場の為替次第になりそうです。
ただし、日経平均はドル円との連動性よりも、20000円をはさんだ上下200円程度の往来の傾向が強いため、2万円割れの水準は下げ渋りそうなので小幅反発の想定です。
一方、週足チャートの13週線が株価に到達したので、13週線に沿った上昇トレンドが続くのであれば、来週以降に上昇しないと厳しいタイミングと考えられます。
来週は決算発表が本格化するので、日経平均よりは決算中心の個別物色になるのでしょうが、決算を好感して上がる銘柄の割合が多くなれば、日経平均の水準も切り上がっておかしくありません。
したがって、来週も日経平均の上値が重く、方向感がない動きが続くようだと、当面は横ばいから調整含みと考えた方がよいのではないかと思われます。
今年の相場の傾向を振り返りますと、年末のトランプラリーの大幅上昇後に高値もみ合い、3月末から4月にかけて1ヶ月の値幅調整、6月から高値もみ合いになっています。
年初のもみ合いは昨年12月から3月までの3ヶ月半でした。現在は6月から2万円をはさんだもみ合いなのですが、年初来高値を更新したのが5月始めなので、3ヶ月程度は経過したと考えることもできます。
いずれにしても、高値圏のもみ合いで下がりそうなイメージが残るよりは、いったん下がってくれた方が逆張りの判断もしやすくなるはずです。反対に下がらないのであれば、そろそろ保ち合いを上に離れて欲しいタイミングです。
どちらでもないもみ合い状態は、投資家が判断ができないので様子見姿勢につながってしまいます。この状況を投資家の意思や思惑で打破することはできないので、動きが出るまで「待つ」しかなさそうです。