◆日経平均は円安よりもNYダウに連動している傾向がある
12日の日経平均は、1ドル=114円台を割り込んだ円高に連動して反落になりました。
前日までの続伸は円安がサポートした印象でしたから、1円程度の円高逆行では日経平均が下がってしまうのもやむをえません。
ただし、今日は売買代金が2兆円を割り込んでおり、今週に入ってから売買代金の低調が目立ち始めていますから、閑散で方向感のない状況になっていると思われます。
一方、日経平均は為替よりもNYダウに連動している傾向が見られます。
日経平均は6月20日に取引時間中の年初来高値20318円をつけているのですが、19日のNYダウが高値を更新したことに連動したと考えられます。
また、NYダウは5月18日から6月19日まで1ヶ月間の上昇局面になっており、この間の日経平均はおよそ19500円から20300円まで水準を切り上げています。
反対に、ドル円は5月10日の1ドル=114円台の円安から、6月14日に1ドル=109円を瞬間的に割れるまで5円程度も円高になっています。
つまり、5月中旬から6月中旬までの1ヶ月間は、円高、NYダウ高の期間で日経平均が上昇しているため、ドル円よりもNYダウに連動していたと考えられます。
今週に入って円安が5月の水準まで進んでも日経平均がそれほど上がらなかったのは、NYダウに連動しやすいためだと思われます。
そうすると、1ドル=114円を割り込む円高でも、NYダウが下がらなければ大きく崩れないのではないかという結論になります。
そしてNYダウは方向感のない状況で、日経平均と同じように25日線水準でもみ合っています。
これらの状況から、明日ももみ合いの延長線になる想定です。米国市場は決算発表が本格化してくるので、日米ともに決算を受けた個別物色に向かうのだと思われます。
NYダウが今年の安値切り上げのトレンドラインを保っているうちは、日経平均も大きな下げになりにくい想定です。