◆円安基調で輸出関連株優位の展開か?
11日の日経平均は、後場にかけてドル円が5月の円安水準を上回ったことがサポートになって続伸しました。
日経平均は6月20日につけた取引時間中の高値20318円を超えられませんでしたが、TOPIXは年初来高値をわずかに更新する堅調な展開でした。
ただし、売買代金は前日をわずかに下回り、連日で2兆円程度に留まりました。時価総額ベースの指数であるTOPIXが高値を更新するような展開の割には、売買代金に物足りなさがあります。
もっとも、売り急ぐ手がかりもあまりないので、売り圧力が少なく、小口の買いでも上がりやすくなっているのかもしれません。
日経平均は前日に5日線と25日線を株価が上抜けしてからの続伸で5日線が上向きに変化したため、上値追いが期待されそうな動きです。
しかしながら、低調な売買代金から高値もみ合いと考えられるので、明日は続伸の反動で一服の想定です。
高値もみ合い中は、上がりそうになると下がり、下がりそうになると上がるアマノジャクな動きをする傾向がありますから、上がりそうになった場面で一服と考えています。
ただし、ドル円が5月の円安水準を超えてきたので、輸出企業には追い風になりそうです。
欧米の金融緩和を縮小する動きに対して、日銀は「指しオペ」で長期金利を抑えようとしているため、欧米と日本の金利差からの円安が続きそうな状況です。
このため、対ドルだけでなく、対ユーロでも円安が進んでいるので、輸出関連株の出番となれば、指数を支えやすくなるのではないかと思われます。
ただし、日米ともに決算発表シーズンに入るので、徐々に決算を手がかりにした個別物色が中心になっていきそうです。