◆新興バイオ株の急騰は、物色の行き詰まりの反動か?
週末(16日)の米国株式市場は、NYダウが小幅反発で高値更新になったものの、ナスダック指数が続落で高安まちまちでした。
また、為替市場は朝方に発表された5月の住宅着工件数が予想を下回ったことをきっかけに、ドル売りの流れになりました。
先週末の米国市場の結果を受けたシカゴ日経先物は、-20円の19920円で終わりました。米国株安や円高で19900円を割り込む場面もあったのですが、午後にかけての戻りで下げ渋った格好です。
為替や米国株式市場などの外部要因頼みの日経平均ですので、週明けは手がかり不足で方向感のないもみ合いの想定です。
日経平均は先週末の反発で5日線を超えているのですが、25日線は横ばいからやや下向きに変化して上昇の勢いがなくなっています。
25日線を割れると調整入りといわれますが、今の環境は下がってくれた方が買いやすいと思われます。19600円がPER14倍なので、19500円程度まで瞬間的に急落すれば、逆張りに動きやすいと考えられます。
しかしながら、下がったら買いたい環境のときほど、下がりそうで下がらないのはよくあることです。日経平均が上がりそうにもなく、下がらないのでは主力株は買いにくく、結果的に中小型株物色が続きそうです。
ただし、先週の新興バイオ株の急騰は、個人中心の中小型株の値幅取りも物色対象が行き詰まってきた感じもしました。
短期値幅取りといっても、買いの決断をするときには、業績が良い銘柄の方が安心感があると思います。
新興バイオ株は業績面で買いにくい銘柄が多いと思われますが、そういったグループが上がるということは、業績面で買える銘柄が少なくなってしまった裏返しだと思われます。
もっとも、デイトレーダー中心の循環物色と考えれば、高値つかみで長期塩漬けにするようなこともないと思われますが、あまり欲張らずに割り切った対応にした方がよさそうです。