◆日経平均が上がらずとも、個別物色の意欲は根強い
14日(水)の日経平均は、米国株高を受けて寄り付き直後に2万円台を回復したものの、戻り売りに押し返される展開でした。大引け間際にわずかながらマイナスに転じて、小幅に3日続落になりました。
FOMC後に円高が進むことが警戒されて日経平均の上値が重くなっていると思われますので、明日の展開は為替次第になりそうです。
日経平均は上値を下向きの5日線が押さえて、下値を25日線が支える保ち合い形状が続いています。
今日の寄り付きで5日線を超える場面があったのですが、結局は押し返されたので形状は変わっていないと考えられます。
一方、ドル円も1ドル=110円をはさんだ膠着状態が続いて5日線が横ばいになっています。
したがって、FOMCをきっかけに円安、株高になると、ドル円と日経平均の5日線が同時に上向きになるタイミングのため、日経平均が2万円奪回に向かって動きだしやすいと考えられます。
明日の為替次第で続落の可能性もあるのですが、3日続落した反動や夕刻のドル円が1ドル=110円台を保っているので、反発の想定です。
もっとも、日経平均の上値が重くても、今日はマザーズ指数が年初来高値を更新するなど個別物色が循環している傾向が見られています。
このため、日経平均が2万円奪回へ向かったからといって、なんでも上がるという相場展開ではなく、物色動向が変化するイメージだと思います。
FOMC後に円安となれば、日経平均とドル円の転換が重なって指数先行の大型株物色で2万円奪回へ。
FOMC後に円安にならなくても過度に円高が進まなければ、中小型株や内需好業績物色が継続。日経平均の上値は重くなるが、調整が進んでもPER14倍の19600円が下値目処。
FOMC後に今年の円高水準を更新してしまうような急激な円高になると、投資家の警戒感が高まって幅広い銘柄の下落につながる可能性もありそう。
おおまかに上記の3パターンが想定されるのではないかと思います。明日は日経平均や為替の騰落だけでなく、物色傾向の変化も注目されそうです。