◆今週は米雇用統計など重要経済指標の発表を控えている
30日(火)の日経平均は、1ドル=111円割れの円高が重石になって下げ幅を広げましたが、後場にかけて下げ渋る結果でした。
日経平均は小幅に3日続落だったものの、TOPIXは小幅続伸でしたから、今週に入ってほぼ横ばいが続いたといえます。
ただし、日経平均は前場の下落でPER14倍割れにあたる19600円割れで下げ渋ったことや、上向きの25日線がサポートしたので、下値が固いと印象付けたと思われます。
この流れから考えると明日は反発の想定になるのですが、そうかといって大きく上昇する手がかりも見当たりません。
日経平均は、ドル円の5日線が上向きのときに高値をつける傾向があるので、ドル円の5日線が下向きの状態で2万円トライの動きになりにくいと考えられます。
したがって、PER14倍と25日線が重なる19600円が下値目処、横ばいの5日線水準の19700円が上値の狭いレンジのもみ合いの想定です。
ドル円の5日線が上向きになり、1ドル=112円の節目を突破するのが2万円台トライの最低条件になるのではないかと思われます。
反対に1ドル=110円を割り込むような円高になると、輸出企業の業績不安がくすぶってPERの下支えが効かなくなり、25日線割れから週足の13週線レベル(19300円程度)の調整になる可能性も考えられます。
そして今週は週末の米国雇用統計を筆頭に、ISM指数などの為替市場に影響を与える経済指標の発表を控えています。
米国の経済指標の結果を受けてドル円に動きが出れば、日経平均の方向性が出るかもしれません。それまでは個別株の短期売買中心の展開が続きそうです。