株式市場、為替に影響を与える5月のリスク・ファクター

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最新投稿日時:2017/04/29 21:20 - 「株式市場、為替に影響を与える5月のリスク・ファクター」(木村佳子)

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株式市場、為替に影響を与える5月のリスク・ファクター

著者:木村佳子
投稿:2017/04/29 21:20

北朝鮮問題、衆議院解散の機運、3月末本決算企業の今期見通し

株式市場では「企業のさらなる利益獲得機会」を現時点で吟味して、向上しそうなら「買い」。すでに取得している銘柄なら「持続」を決め、今が最高でこれから不確実、という可能性がある場合は「売り」もしくは「利確」。まえまえから欲しい銘柄がある場合は安値実現のチャンスを待って、買い下がり方針と判断できます。

では、今はどういう判断になるでしょうか。

まず、外部環境に地政学上の不透明感が台頭しているのはご存知の通りです。
北朝鮮の暴発は
韓国、日本にとって脅威です。韓国や日本にある原子力発電所などに砲撃されると被害は甚大であるのは言うまでもなく、生活者の困窮はもちろん、企業活動にもかなりのマイナス・インパクトがあります。

北朝鮮は人類が願う世界平和の実現とは真逆の行動をとっており、韓国、日本に基地を持つ米国への挑戦とも受け取られる行為であることから、制裁を受ける確率は日に日に増してきていると思われます。
特に韓国大統領選挙前の5月2日、8日、その後の12日は緊張度が増しそうで、要注意といえます。

現在、外交努力での沈静化が企画されており、主要貿易相手国の中国のチャネルを使い、交渉中と見られますが、
制裁の実現までの不透明な状態の間、「遠くの戦争は買い。近くの戦争は売り」と言われるように株式市場や為替に大きな影響を与える点を考慮しておきたいですね。

ところで、日本はこの状況においてどのようなスタンスなのでしょうか。
米軍主導でのマターとして、なのか?
自分の国は自分で防衛するうえでの同盟国との連携なのか?
その議論は当然、沸き起こって来るでしょう。

日本国民の生活、経済にとって脅威であるから、北朝鮮に強く抗議し、行動の是正を迫っていくのが基本であるにしても
日本として断じて許せないとして、同盟国アメリカと連携していくのか。
米軍基地のある日本が狙われているから、同盟国としてアメリカと連携していくのか。
大陸間弾道ミサイル発射で米国が狙われているから、同盟国日本も許せないということなのか。

いずれにしても、基本姿勢を明確にするために、様々な法整備の是非を問うのがアベノミクスを推進する安倍内閣の課題であるとすれば、
テロ等準備罪改正法の共謀罪成立後、安倍首相としては都議選の7月2日同日投票のイメージで、衆議院解散をして自民党単独過半数をと願う気持ちが生じてくるだろうと考えられます。

すると投資の観点から、5月~6月上旬は衆議院解散機運にも留意すべきであろうと思います。もちろん株式市場はなんでも早く織り込んでいきます(株式講演会ではこの点の投資家行動についての話をさせていただいています)

さて、為替に関してはリンク先の為替コラムに記述しましたように、トランプ大統領の為替観とムニューシン財務長官の発言でだいたいの為替レンジが浮かび上がってきています。
問題はピンポイントのクレーター的な高値安値がいくらか、ということでしょう。
FXをやっている人はこの上下クレーター価格で証拠金が飛ばないように手当てする必要がありますね。

5月中旬、下旬には3月末本決算企業の今期見通しが出てきます。企業経営者であれば現況の不透明感からコンサバティブな見通しを採択する可能性は高いと考えます。

となると・・・・。

株式市場は早め早めに織り込んでいきますので、ぜひ、昨年末からお示ししていますように、ここからの19000円台回復を大切に過去の教訓を生かしていただきたいと思います。

2015年に二回実現した日経平均20000円台の時と比較してこの先、今よりもよくなる企業なら「買い」「持続」
2016年末~2017年4月までの日経平均株価高値19668円台の時と今を比較して、今よりもよくなりそうな企業なら「買い」「持続」

が、そうではないなら、利確のチャンスととらえる姿勢も必要ですね。

配信元: 達人の予想

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