◆2015年春先の上昇相場とそっくりな動きになっている
2日(木)の日経平均は、NYダウの300ドルを超える大幅上昇と1ドル=114円台の円安が支えになり、3日続伸になりました。
トランプ大統領の議会演説は具体的な政策は見られなかったものの、保護主義的な発言がなかったため、米国株高の要因になったといわれています。
演説がきっかけになったのかもしれませんが、2月のISM製造業指数が2014年8月以来の高水準になったので、好調な経済指標の影響が大きかったと感じています。
ISM製造業指数はFRBが政策を決めるときに重視する経済指標なので、好調な結果で3月の利上げ確率がかなり上がりました。
日経平均が2万円台を回復するには1ドル=114円台では物足りないので、米国利上げの流れで円安が追いついてきて欲しいところです。
今日の日経平均は3日続伸で年初来高値の19615円を更新したのですが、安値引けで上ヒゲの小陰線で伸び悩みました。
今年の1月以降、陽線で節目の19500円に近づいたのが3回あり、翌日の高値が目先の高値になっていますから、今日の高値が目先の高値になる可能性もあります。
しかし、今日の上昇は調整していた5日線と25日線が同時に上向く兆しなので、短期的な上昇トレンドがスタートする可能性が高いと考えています。
ただし、2日で500円程度の上昇になったため、5日線と25日線の上方のかい離が大きくなり、目先は上方かい離を修正する値固めに入ると思われます。
明日は週末ですから、横ばいから小幅続伸程度に留まる想定です。
今日の上昇が物足りないと感じるかもしれませんが、日経平均は主力株の平均ですから、大幅続伸が続く方が異常な動きです。新興市場の人気株のように高値を抜けたからといって急騰が続くわけではないと思います。
参考までに、現在の高値もみ合いからの上抜けは、2015年の年末から春先にかけての局面にそっくりです。
当時は12月に18000円台を回復する高値をつけて、2月中旬まで16700円から18000円目前のもみ合いが続き、2月下旬にかけて18000円の高値を抜けて上昇トレンド入りしました。
その後、25日線に沿って上昇し、4月に2万円の大台を回復、7月に20952円の高値まで上昇が続きました。
今回も年末高から2月いっぱい高値もみ合いになり、春先に向けて高値を抜け始めています。
2万円台を回復するか、2万円に届かず失速するか、将来のことはわかりませんが、チャートは上昇トレンドになろうとしているのですから、素直にトレンドに付けばよいのだと考えています。