◆景気敏感株の押し目買いタイミングが近づくか?
11日(水)の日経平均は、4日ぶりの反発になりました。
米国株は高安まちまちで手がかり不足ではあったものの、ドル円が1ドル=116円をはさんだもみ合いになったため、3日続落の反動高につながったと考えられます。
ただし、売買代金は2兆1千億円台と低調で、今晩のトランプ次期大統領の会見に備えた様子見ムードが強く、方向感のない小動きでした。
明日はトランプ会見の結果次第でしょうから、どうなるか予想が付きにくい日です。ドル円が1ドル=115円を割り込んで円高が加速しているようだと反落でしょうし、無難に通過すれば続伸しやすいかもしれません。
しかし、会見を無難に通過しても来週20日の正式就任を控えていますから、円安方向への大きな変化よりも、円高リスクの方が警戒されます。
言い換えますと、為替がどちらに動くかわからないが、動いたときの値幅は円高の方が大きくなりそうということです。
日経平均が為替に連動しやすいと考えると、続伸しても上値は重いと思われるため、明日は反落の想定といたします。
一方、トランプラリーで大幅上昇した景気敏感株の高値は12月中旬に集中していますから、日柄調整はかなり進んでいる状況です。
それでも日経平均が高値を保っているのは、年末から年初にかけて、トランプラリーで先行して上昇した銘柄から出遅れ銘柄に循環しているからだと考えられます。
もしもトランプ会見後に日経平均が一段安になった場合には、先行して上昇した景気敏感株の押し目買いタイミングが近づくのではないかと思います。
「山高ければ谷深し」といわれるように、トランプラリーの上昇がとても大きかったと考えますと、中途半端な下げは見送り、深い谷を待つくらいの余裕を持った方が良いと思います。