またもや日銀売りが炸裂
欧州時間に共同通信が「日銀は次回の金融政策決定会合で追加緩和を見送る見通し」と報じ、ドル円は103.249円まで下落。1週間ぶりの安値水準まで降りてきました。
筆者の記憶が正しければ、ここ3ヶ月は黒田総裁が何か話せばとにかく売られるという事象が続いています。
それと同じくして、今回のような『毎回日銀に追加緩和を期待している』、もしくは『緩和の有無で取りあえず売買される』といったアルゴリズムで左右される相場は今だに健在です。
どれだけのアナリストが次回の日銀会合で金融緩和を行うと予想している分かりませんが、恐らくごく少数でしょう。現在の市場の既定路線は、大統領選挙でヒラリー候補が当選し、12月に米国が利上げを行うこと。
直近の経済指標が良好なことから、12月の利上げ確率は56%ほどまで上昇してきており、順調といったところです。
ドル円は踊り場を形成
さて、直近のドル円は先週順調に高値を更新してきており、104円を見る時間も多くなってきていました。
そんななか、昨日発表された米国消費者物価指数(コア)は前月比0.1%(予想:0.2%、前回:0.3%)とやや鈍化したものの、前年比は2.2%としっかり2%に乗ってきており、順調にインフレが進んでいることが分かります。
直近の原油価格の上昇が反映されてくることを考えると、この先数ヵ月もインフレ率は安定しそうです。
ただ、これだけの結果が出たにもかかわらずドル円は頭打ち状態。
104円台では実需の売りも観測されているとはいえ上昇できず、本日の東京市場スタート、大引け、欧州の入り時間と分かり易くドル売りが出てきました。
おまけのように日銀報道で下落しましたが、そこは良い利食い場となったのでしょう。
%やや煮詰まってきた雰囲気が漂っていますが、本日の中国のGDPも無事通過(予想:6.7%、結果:6.7%)ました。
まだまだ上昇トレンドは維持されておりますので、103円台前半では買い回転を行うのが良いのではないでしょうか。
注目は、明日の米大統領選のテレビ討論会(日本時間10時~)。
ウィキリークスによると、ヒラリー候補の重大な何かを発表するとされているので、同氏が大統領に選ばれることが困難な内容であれば、瞬間的に株・為替の暴落が考えられます。
仮にNY株式市場が閉まった時間に流れるとなると、ここ最近ポンドが乱高下している早朝にあたります。
『ヒラリーが咳をすると株が落ちる』といわれていることもあり、明日の早朝は気をつけておきたいところです。