米雇用統計を前に利益確定売り、上値の重さ際立つ

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最新投稿日時:2016/10/06 19:45 - 「米雇用統計を前に利益確定売り、上値の重さ際立つ」(冨田康夫)

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米雇用統計を前に利益確定売り、上値の重さ際立つ

著者:冨田康夫
投稿:2016/10/06 19:45

明日の東京株式市場見通し

 7日の東京株式市場は、日本時間同日夜の米9月の雇用統計発表を前に、この内容を見たいとの判断から投資家のあいだに見送り気分が強まりそうだ。日経平均株価は、きょうまでの4日続伸で合計449円の大幅上昇をみせており、3連休控えの週末ということもあり利益確定の売りが優勢となりそうだ。

 市場関係者からは「外国為替市場で、1ドル=103円台半ばまで一気に円安・ドル高が進行したにも関わらず、日経平均株価は心理的フシ目の1万7000円を目前にして利益確定売りに押される結果となった。また、最近4日間の日経平均株価の上昇幅を見ると、3日=148円、4日=136円、5日=83円、6日=79円と日を追うごとに上昇幅が縮小している」としていた。

 6日の東京株式市場は、売り物を吸収して終始買い優勢の展開となったものの、後場は伸び悩んだ。日経平均株価終値は、前日比79円86銭高の1万6899円10銭と4日続伸となった。

6日の動意株

 SOMPOホールディングス<8630>=大幅高。
同社は損保ジャパンと日本興亜の統合で誕生したメガ損保3社の一角。5日、米国の企業保険大手エンデュランス社の買収手続きを開始することで合意したことを発表、これを材料視する買いを呼び込んでいる。PER10倍割れは同業他社と比較しても割安感がある。

 FRONTEO<2158>=後場一段高。
同社はきょう、子会社のFRONTEOヘルスケアが、がん個別化医療AI(人工知能)システム開発を始めることを明らかにした。FRONTEOヘルスケア内に「がん個別化医療AIシステム研究開発」プロジェクトチームを新たに設け、シカゴ大学医学部内科・外科教授兼個別化医療センター副センター長を務める中村祐輔教授や、東京大学医科学研究所の醍醐弥太郎特任教授、国立がん研究センター研究所の前佛均氏を共同創業者兼アドバイザリーボードメンバーに迎える。また、がん研究会と共同研究に関する協議を開始するための契約を結んだ。

 講師派遣型研修などを手掛けるインソース<6200>=後場に入って急騰。
同社はきょう、9月度の講師派遣型研修実施回数が1028回(前年同月比27.5%増)になったと発表。8月(21.7%増)に続いて高い伸びを示しており、業績への寄与などが期待されているようだ。また、9月の公開講座受講者数は3342人(同48.0%増)となり、8月(35.8%増)から伸び率が拡大している。

 富士通<6702>=大幅高。
6日付の朝刊各紙が、同社が業績不振のパソコン事業を世界最大手の中国レノボ・グループと統合させる方向で最終調整に入ったと報じており、これによる構造改革効果に期待した買いを誘導している。既にレノボは2011年にNEC<6701>のパソコン事業を統合、国内シェアトップにあるが、今回これとは別会社を設立してパソコン事業を手掛けていく見通し。

 ホットリンク<3680>=急騰。
同社は5日の取引終了後、子会社の「トレンドExpress」が「新浪国際・日本グループ」と業務提携すると発表した。新浪国際・日本グループは、新浪日本総合ネットワークグループ、新浪日本微博、新浪日本不動産、新浪日本旅行の4社から成り、中国最大のインターネットポータルサイト「新浪(sina)」と中国最大級のSNSである「微博(weibo)」からら配信される広告およびPR記事掲載サービスなどの管理運営を行っている。

 エコートレーディング<7427>=急伸。
同社は5日の取引終了後、17年2月期の連結業績予想の修正を発表。営業損益を2億1500万円から3億円(前期3億3100万円の赤字)へ、最終損益を3億4600万円の黒字から5億9000万円の黒字(同2億1200万円の赤字)へ修正、売上高は784億5500万円(前期比4.3%増)で据え置いた。グループ全体で高付加価値商品の開発や販売を推進、在庫管理徹底による適正在庫での運用や販売費及び一般管理費の削減などが利益を押し上げている。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想

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