◆想定以上の大幅下落でシナリオを変更
週明け26日の日経平均は、200円を超える大幅続落になりました。黒田総裁が講演でマイナス金利の深堀りに触れたことが伝わり、大引けにかけて下げ幅を広げる引け味の悪い展開でした。
日経平均は5日線が上向きに変化すると1週間程度は反発が続く傾向があるので、今週は5日線に沿ってじわりと17000円を試す展開を想定していました。
ただし、17000円を超える上値を積極的に買う材料も少ないので、9月期末にかけて大台の少し手前の16900円程度まで上昇してから、再び下落する往来型のシナリオでした。
しかし、26日の大幅な下げであっさりと5日線を割り込んでしまったため、想定シナリオを修正しないといけない動きになったと考えています。
26日の下げによって、9月5日高値17156円と9月21日の日銀政策決定会合後の大幅上昇でつけた高値16823円を結ぶ右肩下がりのトレンドラインが想定として浮上しそうです。
高値を切り下げたとすれば、次は安値を切り下げるかどうかです。日経平均は9月5日に終値で17000円台を回復後、終値で16400円を保っていますから、あと144円は下がっても安値を割れない余裕があります。
安値を保てば、短期的には弱気型の三角保ち合いの可能性が残ります。
ところが27日は9月権利付き最終日で、明けの28日は権利落ちで日経平均の理論価格が下がってしまう日です。
26日の大幅な下げにより、配当落ちでも16400円を割れない余裕がなくなってしまったと考えられます。
配当落ちといってもチャート上で16400円を割れてしまうと、高値と安値を切り下げる形になってしまうため、短期的なダウントレンドと解釈されてしまいそうです。
ただし、27日は配当権利取りで下げ渋り、16400円の安値は保つ可能性が高いと思われます。
しかし、翌日には高値と安値を切り下げる形になるかもしれないため、配当狙いで買うよりも、下値模索に備えた方がよいかもしれません。